\ 琉球風水志 シウマの占いページはこちら /

金正男は暗殺された北朝鮮の権力者。「いい人」と呼ばれた理由や暗殺計画の全貌は?

 

もくじ

1分でわかる金正男

金正男の暗殺事件を徹底解説

  • 金正男は金正日の息子・諜報活動の責任者に
  • 後継者争いに巻き込まれ自国を離れる
  • クアラルンプール国際空港で猛毒ガスによって暗殺される

金正男は1971年、北朝鮮の金正日と女優・成蕙琳の下に平壌で生まれました。金正日の最初の妻が生んだ息子でしたが、一族の権力争いもあり一時は事実上の幽閉生活を送っていました。 復権後は海外に留学し、将来の指導者として嘱望されていましたが一族世襲の国家統治に疑問を抱くようになります。金正恩との確執が噂されるようになりマレーシアの空港で暗殺されました。

金正男の経歴

(画像:Unsplash

金正男は一時北朝鮮を離れスイス・ジュネーブのインターナショナルスクールなどでコンピューター技術、IT技術のための研究・開発を学びます。 帰国後は国営の研究・開発機構(諜報部隊)である「朝鮮コンピューターセンター」の創設に関わったとされています。のちに100人規模の精鋭部隊により編成された専門部隊の創設にも関わっています。彼の出自から暗殺されるまでの経緯をみていきましょう。

金正日の息子として生まれた

1971年金正男は金正日と女優の成蕙琳との間に生まれます。金正日と成蕙琳は不倫関係にあり、内縁の妻とされていました。 金正男は一族の権力抗争にまきこまれ一時平壌に幽閉されます。金正日の妹の金敬妃のとりなしによって金日成との関係も修復され、金日成は初孫である正男を寵愛するようになっていきます。 そのことを物語るエピソードとして、1994年に訪朝した当時の米大統領ジミー・カーター元大統領にも金正成は「自分が一番愛する孫だ」と彼のことを紹介しています。

スイスのインターナショナルスクールを卒業後ジュネーブ大学に入学

1971年にはスイス・ジュネーブのインターナショナルスクールへと留学します。インターナショナルスクールでコンピューターに触れたことがきっかで、その技術や将来性を肌で感じました。帰国後にはコンピューター委員長に17歳の若さで就任します。 1990年には、その知識を生かしてコンピューター技術、IT技術の研究を行い監視や盗聴、ハッキングなどを担当する「朝鮮コンピューターセンター」の創設に関わりました。 1990年には米軍の暗号解読のための「サイバー軍団」も創設します。

北朝鮮だけでなく世界の国々を見てきた金正男

金正男は1979年から10年間海外で生活するようになります。12歳から14歳までは当時のソビエト連邦の首都モスクワで生活します。1981年にはスイスのインターナショナルスクールに留学し、のちにジュネーブ大学に入学します。 帰国後はコンピューターセンターの創設などに関わりますが、国内政治への不満をみせたことから冷遇されるようになりました。 しかし、その後は国内の金融担当を務めマカオや米国、日本などの口座管理や北京を金正日と訪問し江沢民と会談するなど外交も積極的にこなしました。中国では上海などを視察し経済政策について影響を受けています。

北朝鮮のIT技術の進展に寄与した

金正男の指導の下、1986年に米軍暗号解読のためのサイバー軍団が創設されます。彼らの湾岸戦争における活躍が大きく評価され北朝鮮でもサイバー戦の重要性がいわれるようになっていきます。 その後にコンピューターセンターが創設され、翌年の1991年に彼らが解読した情報分析が湾岸戦争での米軍攻撃の開始時刻を的中させたことで、金正日はサイバー戦の重要性を認識し技術開発に力を入れるように指示します。 1996年、朝鮮労働党作戦部所属のコンピューター専属部隊が設立され、金正男が委員長として就任することになります。

投資や貿易で多額の資産を築く

1974年、北朝鮮の資金調達を担当する部署として「朝鮮労働党39号室」が設立されました。主な目的は金一族の権力基盤固めに使う外貨を獲得するためです。 対外取引を担当する朝鮮大聖総局や武器輸出取引を担う朝鮮大聖銀行などで構成されていたといわれています。 その他に約120の下部組織によって金・銀の鉱山の独占、水産物やマツタケの輸出などを手掛けていました。金正男はこの組織の責任者を勤めていたといわれています。

金正男はメディア上では「いい人」として話題に

日本人が抱く金正男の印象は好意的なものです。東日本大震災の時には日本や被災者を気遣うツイートをしたり、新橋でサラリーマンと酒を酌み交わすといった庶民的な振る舞いも見せています。 とは言え、独裁国家のプリンスであることに変わり在りません。彼が散財するお金も不法に手に入れたものですし、直接的か間接的かは別にしても彼によって命を落とした人も少なくないはずです。 現政権を握る最高責任者の無慈悲な振る舞いと比べれば、彼の方が「ましだ」という程度ではないでしょうか。

 

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

もくじ
閉じる