1分でわかる酒井法子
酒井法子とは
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1986年にデビューしたアイドル・女優
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夫高相祐一と覚せい剤取締法違反で逮捕
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現在は中国・台湾を中心に活動
酒井法子の経歴
(画像:Unsplash)
酒井法子さんは、1980年代はのりピー語で一世を風靡したアイドルとして、1990年代は「ひとつ屋根の下」「星の金貨」といったドラマで清純派女優として活躍します。 それだけに薬物とは全く結びつかないイメージがあり、覚せい剤取締法違反による逮捕は世間に大きな衝撃を与えました。
アイドル、女優として活動
酒井法子は1986年に芸能活動を開始し、翌年アイドルとして「男のコになりたい」で歌手デビューを果たします。天真爛漫なキャラクターと「のりピー」語で一躍人気者になりました。 1990年代に入ると活路をアジア各国に求め、1992年には中国台北市でコンサートを開くなど着実に活動の基盤を築いていきます。 国内では脚本家の野島伸司に見出され「ひとつ屋根の下」「星の金貨」などに主演し女優としての才能を開花させました。また、主題歌「蒼いうさぎ」が自身初のミリオンセラーを記録します。
プロサーファーの高相祐一と結婚
アイドルから女優へと順調な芸能活動を続けていた酒井法子でしたが、プライベートにおいても1998年にプロサーファー高相祐一との結婚を発表します。 この結婚発表では併せて酒井法子が妊娠3か月であることも発表され、翌年にはハワイで男児を出産したことが報道されました。 それまでの酒井法子といえば、ドラマの影響もあり清純派のイメージが強く、突然の「できちゃった婚」に戸惑いや違和感を感じる人も少なくありませんでした。
覚せい剤取り締まり法違反で逮捕
2000年に芸能界復帰した酒井法子は、女優業だけでなくファッションブランドをプロデュースするなど順調に活動を再開させました。 ところが、2009年8月3日に夫の高相祐一が覚せい剤取り締まり法違反で逮捕されます。このとき酒井法子も任意同行を求められますがこれを拒否して逃亡を企てます。 警察は8月7日に高相祐一の供述や物証などから酒井法子の逮捕令状を取りますが、この動きを察知したのか酒井法子は翌8日に出頭して逮捕されました。
夫の高相祐一と離婚
検察は8月28日に酒井法子の容疑を固め、覚せい剤取締法違反で起訴します。9月17日には保釈金500万円を納めて、酒井法子は一旦釈放されました。 酒井法子の公判は10月26日から始りました。酒井法子のイメージと覚せい剤があまりにもかけ離れていたことや、逮捕前に逃亡を企てていたことなどから、その公判には多くの関心が集まることになります。 法廷で酒井法子は「高相祐一と離婚する」「介護の仕事をしたい」などと述べ、2010年には調停での離婚が成立しました。
酒井法子と覚せい剤
酒井法子はトップアイドルとして人気を集めた後、アジア各国への進出にも成功しました。また、国内では話題作に主演し清純派女優としての地位を確立します。 結婚・出産後も順調に仕事を続けていたにも関わらず、なぜ覚醒剤に手を出してしまったのでしょうか。
夫の高相祐一の影響で薬物に手を出し始めた
夫の高相祐一は1993年からプロサーファーとして活躍していました。覚せい剤は20歳の頃から使用し始め、酒井法子と結婚後は主に大麻を常習しています。 結婚当初は酒井法子は夫が薬物を常習しているなど知る由もありませんでした。しかし、結婚から数年した頃、夫が覚醒剤を使用している場面に遭遇してしまいます。 本来であれば、夫の薬物使用を止めるべきですが、反対に酒井法子は夫に勧められるまま覚醒剤に手を出し始めました。
夫の逮捕をきっかけに酒井法子も逮捕される
2009年8月3日に高相祐一は東京都渋谷区の路上で、駐車中の車内にいたところを覚せい剤取締法違反で逮捕されます。 このとき、現場には酒井法子もいましたが任意同行を頑なに拒否します。その後、長男を知人に預け、自身は逃亡を図ろうとしたのか行方をくらましてしまいます。 警察は酒井法子の自宅マンションを家宅捜査し、覚せい剤や酒井法子自身が使用したとみられる吸引具が発見されます。一旦は逃亡を図ろうとした酒井法子ですが8月8日に出頭し逮捕されました。
事件はとても大きく報道された
清純派優、アイドルとして活躍する酒井法子の薬物使用による逮捕に、マスコミは大きくこの事件を報道します。 そのため、酒井法子は9月17日に保釈され東京都内で記者会見を行いますが、大勢の報道陣が集まりその後も興味本位な報道が過熱するばかりでした。 特に酒井法子が夫婦で薬物に溺れていたことや、夫の逮捕後に逃亡を企てていたことがスキャンダラスに取り上げられるようになり、ついには放送倫理・番組向上機構が警告を発する騒ぎとなります。
事務所との契約解除、そして賠償金を負うことに
酒井法子の逮捕・起訴を受け、所属事務所であるサンミュージックは専属マネジメント契約の解除を発表します。 また、酒井法子の所属レコード会社であるビクターエンタテインメントも後を追うように契約を解除しました。もちろん、CMなども打ち切られ事実上芸能界から追放されることとなりました。 さらに、酒井法子は多くの仕事を持っていたことから多額の賠償金が発生しています。その金額は約5億円ともいわれていましたが、サンミュージックが肩代わりしたのです。
判決
酒井法子の刑事裁判は10月26日に始まりました。このとき、傍聴席は20席しかありませんでしたが6,500人を超える人が集まり、事件の注目度の高さが示されます。 公判で酒井法子は起訴事実を認め、夫とは離婚して薬物との関係を断ち切ることや、芸能界を引退して介護の仕事に就きたいなど反省の弁を述べました。 その結果、酒井法子には懲役1年6か月執行猶予3年の有罪判決が言い渡され、検察側も弁護側も控訴せず刑が確定しました。
酒井法子の現在
酒井法子は高相祐一と離婚し2012年に芸能界復帰を果たしました。一般的に薬物は再犯する確率が高いとされていますが、その後酒井法子には薬物の噂もなく再逮捕もされていません。 ただし、酒井法子は清純派であったため薬物使用のダメージは大きく、国内での活躍は閉ざされたままです。
中国、香港で大人気歌手として活躍
酒井法子は1990年代に入ると、アジア各国に進出しています。とりわけ、中国・香港では人気が高く1992年には台北市でのコンサートも実現させています。 もちろん、薬物による逮捕は中国・香港でも大きく取り上げられ、事件が発覚した当初は失望や落胆の声は聞かれました。しかし、現在では日本ほどのダメージはありません。 そのため、中国や香港では単独コンサートやディナーショーを開催するなど、大人気歌手として活躍しています。
近いうちに日本での本格復帰も狙っている
酒井法子は執行猶予が明けた2012年こそ主演舞台が話題となり、2013年にはテレビ番組のバラエティーに出演しました。しかし、以前のような活躍は望むべくもありません。 そのため、酒井法子は中国、香港に活路を見い出していますが、日本での本格復帰を諦めたわけでもありません。 折しも2016年は酒井法子の歌手デビュー30周年にあたり、16年ぶりに本格的なコンサートを開始しました。その後も、ディナーショーなどを開催しながら本格復帰を狙っています。
介護には一切携わらず
酒井法子は公判で「芸能界を引退する」「介護の仕事に就きたい」と述べています。しかしながら、引退どころか執行猶予期間中も介護の仕事には一切携わっていません。 2010年には介護士や音楽療法士を養成する創造学園大学のソーシャルワーク学部ソーシャルワーク学科介護福祉コースに入学し、介護の仕事に就こうとしていた形跡はあります。 しかし、卒業前に早々と芸能界に復帰しており、創造学園大学も2013年3月には閉校してしまっています。
芸能界に蔓延る薬物
(画像:Unsplash)
芸能界に薬物は古くから蔓延しており、数々の大物俳優やミュージシャンなどが逮捕され、将来を嘱望されていながら表舞台から姿を消した人も決して少なくありません。 最近でも沢尻エリカやASKAなどが逮捕されており、多くのファンを失望させました。
沢尻エリカ
2019年に逮捕された芸能人で最もショッキングだったのが沢尻エリカです。最近では、表情も穏やかになっていただけに「まさか」と思った人も多いのではないでしょうか。 沢尻エリカは「別に」発言で芸能界を干され、離婚も経験するなど辛い時期が長く続きました。しかし、ここ数年はさまざまなドラマや映画にも出演し、大河ドラマの出演も決まっていたところです。 沢尻エリカについては、複数の薬物を10年以上にわたって使用していたとの報道もあり、今後の動向が注目されます。
ASKA
2014年に逮捕されたASKAは日本を代表するトップシンガーであり、アジアの国々にも絶大な人気があったため、その衝撃は計り知れないものです。 また、逮捕後に公開されたブログには盗聴疑惑など理解しがたい部分もあり、ミュージシャンとして復帰するのは難しいとする向きも少なくありませんでした。 しかし、2017年に音楽活動を再開させると、立て続けにアルバムを発表し全国ツアーも実現させています。さらに、剣道の大会にも出場するなど順調に復活を遂げているところです。
ピエール瀧
音楽ユニット「電気グルーブ」でデビューしたピエール瀧は、俳優としても数々の映画やドラマで活躍してただけに薬物での逮捕は衝撃的でした。 逮捕後ピエール瀧は、20代の頃からストレスの解消を目的として薬物を使用していたと供述しており、2019年6月には懲役1年6か月執行猶予3年の有罪判決が言い渡されています。 そのため、電気グルーブのCDなどはすべて販売停止となっていますが、「薬物使用と音楽作品は別だ」とするミュージシャンなどから再販を求める声も上がっています。
押尾学
若手俳優、ミュージシャンとして人気を誇っていた押尾学は、2009年に合成麻薬MDMAを使用していた容疑で逮捕され、懲役1年6か月執行猶予5年の有罪判決が言い渡されています。 さらに、押尾学と一緒にMDMAを使用していた女性が死亡したため、保護責任者遺棄罪にも問われ懲役2年6か月の実刑判決が確定し服役しました。 出所後はライブ出演はありましたが、2017年には再婚して子育てをする姿が報道されており、現在は芸能界を引退しています。
槇原敬之
歌手の槇原敬之さんは2020年2月13日に覚せい剤取締法違反で逮捕されました。 槇原敬之さんは1999年にも覚せい剤取締法違反で逮捕されており、2度目の逮捕となったことから薬物依存の深刻度が浮き彫りとなりました。
なぜ芸能界はここまで薬物に汚染されているのか
酒井法子をはじめさまざまな芸能人が薬物で逮捕されていますが、復活は極めて困難な状況です。しかし、芸能界における薬物汚染は一向に止まりません。 芸能人が薬物に溺れる理由には「ストレスやプレッシャーから逃れるため」などがあげられます。しかし、多くの人々に夢や感動を与える存在であることを自覚し、ファンを失望させないでほしいものです。
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