西川廣人日産社長の退任はいつか起こりうる事態だったのか?
西川廣人日産社長の退任とは
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カルロスゴーン氏が逮捕され日産のトップに
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カルロスゴーン氏の不正を追求
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自身も不正を疑われ退任
実質的な更迭だった退任
日産社長の西川廣人氏の辞任がニュースになっていますが、実質的な更迭ではないかという見方が強まっています。 カルロスゴーン氏の不正が問題となる中で就任した西川廣人さんにも黒い噂が流れていたようです。
カルロスゴーンの逮捕でトップに立った西川廣人
カルロスゴーン前会長が日産に席を置いている時から西川廣人氏は社長の座に座っていました。西川廣人氏は10年近く社長兼会長についていたカルロスゴーン氏が自身の役割の一部を譲った相手でもありました。 日本でも一大ニュースとなったカルロスゴーン氏逮捕に伴い、西川廣人氏は日産自動車の最高責任者となりました。 在任中は途上国への進出に力を入れ、過去に投資した額に見合う刈り取りを行うことを主な目的として奮闘していました。
自らへの報酬のかさ上げを指摘された
カルロスゴーン氏に代わり日産の舵取りを進めていた西川廣人氏は役員報酬の不正が疑われることとなります。正当な額よりも4,000万円以上多い報酬を得ていました。 西川廣人さんは日産のトップに就任する際、カルロスゴーン氏が行った不正が放置されていた社内の体制を反省する旨の言葉を述べていました。しかし彼自身もまた金額は違えど不正を行っていたのです。 西川廣人さんの行動に役員の怒りが頂点に達し今回の辞任へとつながったとみられています。
カルロスゴーンの逮捕時、責任を免れた西川廣人
西川廣人氏は株主や報道陣相手に記者会見を行いました。 カルロスゴーン氏の身近にいたことで、何故彼を逮捕しないのかとの声もありましたが、当時彼自身の責任を追及されることはありませんでした。
知り得たはずの西川廣人
西川廣人氏はカルロスゴーン氏に近しい人物でもありました。そのためカルロスゴーン氏に対する怒りも強く、記者会見でも落胆や怒りの表情を浮かべていたのです。 不正についても何か知っていたのではないかとの疑惑もありましたが、西川廣人氏自身に警察の追求が及ぶことはありませんでした。 彼の関与に関しては現在でも確実な証拠はありませんが、以前から彼の行動に疑問を持つ幹部も多かったといわれています。
ゴーン氏側は闇取引を指摘するまでに
カルロスゴーン氏と共に逮捕された元代表取締役のグレッグケリー氏は西川廣人氏の不正について暴露しています。 グレッグケリー氏によると、西川廣人氏は日産名義で個人の邸宅を購入しようとしていました。カルロスゴーン氏も世界中に使いこんだお金で邸宅を購入していたので、それを踏まえての行動だといえなくもありません。 これが事実ならば記者会見でカルロスゴーン氏を責め立てていた西川廣人さんも全く同じ穴の狢(むじな)だったということになります。
西川廣人の後任人事
西川廣人氏は日産を辞任する際に自身の後任を数ヶ月以内に決めると語っていました。その間は代表執行役を務める山内康裕さんが代役を務めることになっています。 そして2019年10月に内田誠さんを専務から昇任させ、西川廣人さんの後任に決定しました。 COOにはカルロスゴーン氏と同じくルノー出身のアシュワニグプタ氏が起用されています。