CBD(カンナビジオール)とは?
(画像:Unsplash)
CBD(カンナビジオール)は大麻草に含まれる化学物質で、体内に取り入れれば健康によいとされています。このためアメリカではCBD関連製品の販売が活発になっていて、CBD市場は今グリーンラッシュに沸騰しています。CBDとは一体どのようなものなのでしょうか。
CBD(カンナビジオール)は麻から抽出される
欧米では、麻に含まれている化学物質CBD(カンナビジオール)が健康によい効果をもたらすとしてCBDを使った製品がブームになりました。 我が国でも麻は茎の皮が麻紙や麻布に利用する以外に、実は大豆ほどの高い栄養価があるため食用や生薬に、麻の実からとる油は食用や燃料にそれぞれ使われてきました。 CBDを大麻草から取り出すには植物性カンナビノイドをまず抽出して、さらにそこからCBDを分離・抽出します。
大麻の違法な成分であるTHCを取り除いたもの
大麻草の根や葉には向精神作用のある化学物質THC(テトラヒドロカンナビノール)が多量に含まれるため、我が国の大麻取締法は大麻やマリファナの所持・加工を禁じています。 CBDもTHCも大麻草から抽出されますが摂取した場合の作用が異なります。CBDは健康によいのですがTHCには人に陶酔感や幻覚症状をもたらしたり記憶を低下させるなどの働きがあります。 CBDを抽出・利用する場合にもTHCを取り除くことが必要です。
CBD(カンナビジオール)には害がなく中毒性もない
CBD(カンナビジオール)は害がなく中毒性も安全とされる化学物質ですが、一方のTHC(テトラヒドロカンナビノール)は精神錯乱や幻覚・幻聴を起こす可能性が高い化学物質とされています。 2017年にWHOはCBDに依存性がないことや体内で依存性物質に変わる恐れもないことを報告しています。 また世界ドーピング防止規程ではTHCは禁止薬物とされていますが、CBDは2018年から禁止薬物の対象外になりました。
健康に良い影響を及ぼすことで有名に
CBDは健康によい成分であることから2019年にアメリカの美容・健康業界に大ブームを巻き起こして有名になりました。 健康へのよい効果としては①心身がリラックスされる、②不安や心配を取り除く、④ストレスが解消される、⑤不眠を防止する、⑥慢性痛が解消される、⑦鬱(うつ)を防止するなどがあげられています。 CBDの医療への応用についても副作用が少ないこと、特に向精神作用がないことから可能性があるとみられています。
CBD(カンナビジオール)の効果
CBD(カンナビジオール)の特徴としては痙攣や嘔吐、不安神経症といった症状を緩和したり癌細胞が成長しないようにする働きがあげられます。 報告によればCBDを摂取した結果喫煙や飲酒が減少しています。これはストレスを減しらして依存性を緩和するというCBDの作用によるものです。 PTSD(心的外傷後ストレス障害)に対してもCBDを服用してつらい記憶のフラッシュバックが起きにくくなったという効果が報告されています。
海外で大流行のCBD(カンナビジオール)
海外ではCBD(カンナビジオール)が健康によいと人気を集めCBD製品が爆発的に売れるなどの大流行を呼んでいます。その背景にはCBDは害がなく健康によいことから大麻を合法化あるいは非犯罪化する国や州などが増加していることがあります。今やCBDは大きなビジネスになりつつあります。
アメリカではCBD(カンナビジオール)の治療方法や関連商品の販売が活発に
アメリカではCBD(カンナビジオール)の治療方法や関連製品の販売が急拡大しており、19世紀の西部開拓時代のゴールドゴールドラッシュになぞらえてCBD市場はグリーンラッシュと呼ばれています。 5年ごとに見直されている米国農業法が2018年12月20日に大統領署名で可決し、2019年1月からヘンプと呼ばれる産業用大麻草の大規模栽培が認められました。 これによりTHC成分0.3%以下の産業用ヘンプが規制植物指定から除外され、ヘンプ由来のCBD製品も規制対象外となりました。