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トムラウシ山遭難事故は史上最悪の遭難事故。生存者や事故の原因などを深堀ります。

もくじ

1分でわかるトムラウシ山遭難事故

トムラウシ山遭難事故の要点

  • 2009年に北海道のトムラウシ山で起きた山岳遭難事故
  • ツアーガイドも含めて8名が低体温症で死亡
  • 観光庁がツアーを主催した旅行会社に対し厳正な処分を下した

トムラウシ山遭難事故の概要

「トムラウシ山遭難事故」は、2009年7月26日に北海道で発生しました。7月だったにも関わらず低体温症で多くの死亡者を出したことで有名で、ツアー客15名とガイド4名が参加した夏山登山で、8名が命を落としました。 遭難事故が起こったのが夏であることを考えると、死者の数が近年まれにみる惨事ともいえます。 そのため2009年8月25日から5日をかけて、日本山岳ガイド協会が設置したトムラウシ山遭難事故調査特別委員会による調査が行われたほどでした。ここでは「トムラウシ山遭難事故」の経緯と概要について、詳述します。

アミューズトラベルの企画したツアーで「コンビニ登山」だった

「トムラウシ山遭難事故」における犠牲者は、アミューズトラベルという旅行会社が企画した「トムラウシ登山ツアー」に参加していました。そのツアーでは2泊3日の予定で、トムラウシ山から旭岳を縦走する予定になっていたのです。 そしてこのツアーは、「コンビニ登山」の一つでした。コンビニ登山とはガイドに従うだけで良い、山仲間がいなくても1人で手軽に参加できる企画を指します。山行計画の立案やガイドブック・地図の読み込みなどが不要なので、山登り初心者に人気です。

トムラウシ山の2泊3日のツアーの最終日に事故が発生

トムラウシ登山ツアーは、2009年7月14日にスタートしました。登山計画書によると旭岳ロープウェイで標高1,600メートルの姿見駅(山頂駅)まで上り、そこから大雪山系の主稜線を縦走してトムラウシ温泉に下山するという行程でした。 1日目と2日目は体調不良のツアー客はいたものの予定通り、白雲岳避難小屋とヒサゴ沼避難小屋に到着し宿泊しています。 しかし登山ツアー最終日となる同月16日に「トムラウシ山遭難事故」が起こってしまいました。

生存者はバラバラに自力で下山

2009年7月16日5時30分にガイドとツアー客は、予定より30分遅れてヒサゴ沼避難小屋を出発しました。その時点で雨と風は強かったのですが、ガイドがラジオで聞いた「昼過ぎから晴れる」という予報を信じて判断したのです。 しかし同日10時過ぎに山頂下の北沼に到着した時には、水が沼からあふれて幅2mほどの川となっており、ツアー客はガイドに助けてもらいながら渡らざるをえない状況でした。そしてツアー客は全員が渡り切るまで吹きさらしの中で待たなければならず、ずぶ濡れになったのです。 これをきっかけにツアー客に低体温症を発症する人が続出し、ガイドが対応に追われるようになります。最終的に生存者は自分の判断で、バラバラに下山したのです。

男女合わせて8名の登山客とガイドが低体温症で死亡

「トムラウシ山遭難事故」ではガイド1名とツアー客の男女7名、計8名が低体温症で亡くなっています。亡くなった方は59歳の女性を除くと、ガイドも含めて60代の方ばかりでした。 このツアーの参加者は、広島・中部・仙台の各空港から新千歳空港を経て現地入りしています。また4名のツアーガイドも、旭川空港で初めて顔を合わせるという寄せ集めでした。 そのため台風が近づいていても、「きっと弱まるに違いない」という思い込みが働いたことが予想できます。

トムラウシ山遭難事故の原因

「トムラウシ山遭難事故」の原因は、山岳ガイドのリーダーによる判断ミスです。台風が接近していることは理解しつつも、「昼からは晴れる」という予報と「北海道に近づくまで台風は弱まる」という思い込みにより、悪天候の中を出発しました。 ここでは「トムラウシ山遭難事故」が起こった原因について、詳述します。

悪天候の中ツアーを登山を強行

ツアー2日目である2009年7月15日は、朝から大雨が降っていました。風がなかったため体感温度こそ下がらなかったものの、全員が雨具を着用しての縦走です。同日15時には予定より早く、ヒサゴ沼避難小屋しています。 この時点でツアー客に体調不良者はいませんでしたが、小屋が雨漏りするうえにスペースが十分でなく濡れた寝袋にくるまって一夜を過ごすことになりました。 翌16日の出発は予定を30分繰り下げて5時30分にしたものの、雨と風は強いままです。ガイドのリーダーはラジオで天気予報を聞き、昼からは天候が回復すると判断し登山を強行しました。

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1分でわかるトムラウシ山遭難事故

  • 2009年に北海道のトムラウシ山で起きた山岳遭難事故
  • ツアーガイドも含めて8名が低体温症で死亡
  • 観光庁がツアーを主催した旅行会社に対し厳正な処分を下した

トムラウシ山遭難事故の概要

「トムラウシ山遭難事故」は、2009年7月26日に北海道で発生しました。7月だったにも関わらず低体温症で多くの死亡者を出したことで有名で、ツアー客15名とガイド4名が参加した夏山登山で、8名が命を落としました。 遭難事故が起こったのが夏であることを考えると、死者の数が近年まれにみる惨事ともいえます。 そのため2009年8月25日から5日をかけて、日本山岳ガイド協会が設置したトムラウシ山遭難事故調査特別委員会による調査が行われたほどでした。ここでは「トムラウシ山遭難事故」の経緯と概要について、詳述します。

アミューズトラベルの企画したツアーで「コンビニ登山」だった

「トムラウシ山遭難事故」における犠牲者は、アミューズトラベルという旅行会社が企画した「トムラウシ登山ツアー」に参加していました。そのツアーでは2泊3日の予定で、トムラウシ山から旭岳を縦走する予定になっていたのです。 そしてこのツアーは、「コンビニ登山」の一つでした。コンビニ登山とはガイドに従うだけで良い、山仲間がいなくても1人で手軽に参加できる企画を指します。山行計画の立案やガイドブック・地図の読み込みなどが不要なので、山登り初心者に人気です。

トムラウシ山の2泊3日のツアーの最終日に事故が発生

トムラウシ登山ツアーは、2009年7月14日にスタートしました。登山計画書によると旭岳ロープウェイで標高1,600メートルの姿見駅(山頂駅)まで上り、そこから大雪山系の主稜線を縦走してトムラウシ温泉に下山するという行程でした。 1日目と2日目は体調不良のツアー客はいたものの予定通り、白雲岳避難小屋とヒサゴ沼避難小屋に到着し宿泊しています。 しかし登山ツアー最終日となる同月16日に「トムラウシ山遭難事故」が起こってしまいました。

生存者はバラバラに自力で下山

2009年7月16日5時30分にガイドとツアー客は、予定より30分遅れてヒサゴ沼避難小屋を出発しました。その時点で雨と風は強かったのですが、ガイドがラジオで聞いた「昼過ぎから晴れる」という予報を信じて判断したのです。 しかし同日10時過ぎに山頂下の北沼に到着した時には、水が沼からあふれて幅2mほどの川となっており、ツアー客はガイドに助けてもらいながら渡らざるをえない状況でした。そしてツアー客は全員が渡り切るまで吹きさらしの中で待たなければならず、ずぶ濡れになったのです。 これをきっかけにツアー客に低体温症を発症する人が続出し、ガイドが対応に追われるようになります。最終的に生存者は自分の判断で、バラバラに下山したのです。

男女合わせて8名の登山客とガイドが低体温症で死亡

「トムラウシ山遭難事故」ではガイド1名とツアー客の男女7名、計8名が低体温症で亡くなっています。亡くなった方は59歳の女性を除くと、ガイドも含めて60代の方ばかりでした。 このツアーの参加者は、広島・中部・仙台の各空港から新千歳空港を経て現地入りしています。また4名のツアーガイドも、旭川空港で初めて顔を合わせるという寄せ集めでした。 そのため台風が近づいていても、「きっと弱まるに違いない」という思い込みが働いたことが予想できます。

トムラウシ山遭難事故の原因

「トムラウシ山遭難事故」の原因は、山岳ガイドのリーダーによる判断ミスです。台風が接近していることは理解しつつも、「昼からは晴れる」という予報と「北海道に近づくまで台風は弱まる」という思い込みにより、悪天候の中を出発しました。 ここでは「トムラウシ山遭難事故」が起こった原因について、詳述します。

悪天候の中ツアーを登山を強行

ツアー2日目である2009年7月15日は、朝から大雨が降っていました。風がなかったため体感温度こそ下がらなかったものの、全員が雨具を着用しての縦走です。同日15時には予定より早く、ヒサゴ沼避難小屋しています。 この時点でツアー客に体調不良者はいませんでしたが、小屋が雨漏りするうえにスペースが十分でなく濡れた寝袋にくるまって一夜を過ごすことになりました。 翌16日の出発は予定を30分繰り下げて5時30分にしたものの、雨と風は強いままです。ガイドのリーダーはラジオで天気予報を聞き、昼からは天候が回復すると判断し登山を強行しました。

ガイドの判断の遅さ

「トムラウシ山遭難事故」では悪天候の中を出発したことだけでなく、ガイドの判断の遅さも被害を拡大させています。 2009年7月16日10時30分頃、68歳の女性が低体温症によって歩行困難に陥ります。ガイドが対応に追われている間、他のツアー客は2時間近く待機させられたのです。その結果として女性が「寒い」と叫び声を上げたり、嘔吐する人も出始めます。 その様子を目の当たりにした男性客がガイドのリーダーに対し「これは遭難だ。救援を要請しろ」と声を荒げて初めて、ガイドたちが事態の深刻さに気付きました。その後下山したガイドが警察に通報できたのは、同日15時55分のことでした。

客とガイドの軽装

「トムラウシ山遭難事故」で低体温症による死亡者が多かった原因の一つに、ツアー客とガイドが登山にふさわしくない軽装だったことがあげられます。 道外から参加したツアー客は雨具の対策はしていたものの、夏山登山だったこともあり防寒対策が十分ではありませんでした。台風が通過するとたとえ夏であっても冬のような気候となり、積雪があったり朝方が厳しく冷え込むことが周知されていなかったのです。 ヒサゴ沼避難小屋を出発する時点で着用すべき防寒着についてレクチャーがあれば、助かった人がいたかもしれません。

安全より利益を追求したアミューズトラベル

登山ツアーは様々な旅行会社が企画・運営していますが、交通機関や宿泊先の確保などの問題があり予備日を設けないケースが少なくありません。 アミューズトラベルはツアー募集の段階では「安全優先」をうたっていたものの、ツアーガイドに対しては利益優先のプレッシャーをかけていたとされています。 「トムラウシ山遭難事故」が起こった2009年7月16日は、アミューズトラベルの別のツアー客がヒサゴ沼避難小屋に宿泊する予定となっていました。そのためガイドのリーダーは、悪天候にも関わらず炊事道具やテントをすべて置いて出発したのです。

トムラウシ山遭難事故を受けて

「トムラウシ山遭難事故」の救助活動が終了したのは、事故発生から2日後の2009年7月18日のことです。これ以後、夏の山岳遭難事故としては異例の死亡者が出たことに対する責任追及が始まりました。 ここでは「トムラウシ山遭難事故」を受けて、ツアーを主催したアミューズトラベルがどうなったかについて詳述します。

アミューズトラベルに業務停止命令

トムラウシ山遭難事故が発生したことを受け、日本山岳ガイド協会に対して事故調査と検証が依頼されました。そして2010年3月1日に、事故の詳細や調査結果を記録した報告書がが公表されます。 同月31日にアミューズトラベルは観光庁より、安全対策・旅程管理の再確認を促すよう厳重注意処分を受けました。 同年12月15日に観光庁がアミューズトラベルに立ち入り捜査を行い、旅行業法違反事項が発見されました。そのため観光庁は同月16日より2011年2月4日まで、アミューズトラベルに対し業務停止命令を下しました。それほど運営体制に問題があったのです。

アミューズトラベルの代表とガイドを書類送検するも不起訴となった

「トムラウシ山遭難事故」の救助活動終了と同時期、北海道県警は業務過失致死容疑でアミューズトラベル札幌営業所の家宅捜索を行いました。しかし8名もの死亡者を出したにも関わらず、すぐに立件されることはなかったのです。 北海道警察が「トムラウシ山遭難事故」が起こった当時のアミューズトラベル社長とガイド3名(1名は死亡)を業務上過失致死傷容疑で書類送検したのは、2017年12月27日のことです。 しかし釧路地方検察庁は2018年3月9日に、書類送検された4名を嫌疑不十分で不起訴としました。

被害者に対し示談が成立

「トムラウシ山遭難事故」が刑事事件として書類送検される前に、被害者並びに遺族がアミューズトラベルに対し民事訴訟を起こしています。 一方、刑事事件としての捜査は遅々として進まない状況が長く続きました。 またトムラウシ登山ツアーへの参加者の多くが60代でした。その後アミューズトラベルと遺族の間で示談が成立しています。

アミューズトラベルは万里の頂上遭難事件を起こし旅行業登録が取り消された

「トムラウシ山遭難事故」を起こした後も、アミューズトラベルは様々なツアーを催行していました。しかし観光庁による厳重注意処分や業務停止命令があったにも関わらず、企業体質が改善されることはなかったようです。 その結果2012年11月に中国にある万里の長城に向かうツアーで、再び遭難事故を起こします。その事故でも3名の死亡者が出たのです。 そのため同年12月にアミューズトラベルは、旅行業の登録が取り消されました。

旅行業者のずさんな経営は多い

日本で登山ブームが起こったのは、1990年代のことです。それ以後「コンビニ登山」と呼ばれるツアーを催行する旅行会社は、少なくありません。その多くが利益を追求するために予備日を設定しておらず、安全性が担保されているとは言い難い状況です。 またアミューズトラベルのように、所定管理や安全対策を徹底しないずさんな経営者が多いことも否定できません。ツアーの利用にあたっては、消費者側がきちんとリサーチすることが大切です。

登山の危険性

登山の危険性は登山をする人であれば必ずわきまえておくべきことです。 山は夏や冬問わず気温の急激な低下が起こり得ます。その際に軽装だと体温調節ができなく事故に繋がることがあります。 また山の天候は変わりやすく、少しでも天候が悪ければ日を改める等すべきであると言えます。 山に対する知識がないのであれば信頼でいるガイドを用意し、その人に絶対従うなどの対応が必須であると言えます。

トムラウシ山遭難事故に類似の遭難事故

トムラウシ山では「トムラウシ山遭難事故」以前にも、遭難事故が発生しています。それは、2002年7月11日に起こりました。ガイドと共にトムラウシ山に上った8名が台風の影響による暴風雨によって遭難を余儀なくされ、2日後に救出された時には2名が死亡していたというものです。 この遭難事故でも台風が接近していることを知りながら、風雨が一時的に弱ったタイミングで出発していました。そのため暴風雨の山頂において野営を余儀なくされ、死亡者が出たのです。 過去の教訓を生かしていれば、「トムラウシ山遭難事故」が防げたのではないかと残念でなりません。

トムラウシ山遭難事故から学ぶ

コンビニ登山に対する警鐘を鳴らすことにもなった、「トムラウシ山遭難事故」について説明しました。 「トムラウシ山遭難事故」を受けて再発防止策が検討されたものの、アミューズトラベルが企業姿勢を変えることはなく再び遭難事故で死者を出しました。安全対策が万全とはいえない旅行会社が、今もあることは否定できません。 こうした事故をくり返さないためには、参加者となりうる私たちの意識を変えることも大切と言えるのではないでしょうか。

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