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開成高校生殺人事件の悲劇。DVから始まり息子を殺害した父親からみる教育の闇。

もくじ

1分でわかる開成高校生殺人事件

  • 開成高校生だった息子は突如暴力的になリ精神病を疑われる
  • 父親がDV等の激しかった息子を殺害してしまう
  • エリートの集まる開成高校という空間で生きる辛さ

開成高校生殺人事件の概要

開成高校生殺人事件とは開成高校に通う息子が家族に対して暴力を振るうようになり、父親に殺害されてしまった事件です。 エリートだった息子の突然の豹変は精神病、統合失調症などを疑われました。

開成高校に通うエリート高校生の暴走

開成高校というエリートが集う学校に通いながらも少年は暴走しました。もともと少年は勉強が好きで、幼いころから成績もよかったようです。 性格も内向的でおとなしく、親友と呼べるような存在はいなかったようです。勉強ができたために両親からの期待は大きくなりました。塾や家庭教師などを利用して力をつけると、エリート中学である開成中学へと進学しました。 しかし中学2年生ごろから成績が下がり始め、やがて鼻が低いことを非常に気にし始めるとともに暴言なども増えました。高校に進学したときには成績もほぼ最下位でした。

家族に対して暴力を振るうようになる

高校生になってから異常に鼻が低いということを気にし、そのことで家族と口論になりさらには家庭内暴力を振るうようになりました。 大好きだったはずの母親に暴言が止まらくなり、父親との口喧嘩も止まらなくなりました。 家族に対しての暴力がひどくなったのは、尊敬していた祖父が亡くなってからです。自室で暴れて手が付けられなくなり、家族への睡眠妨害なども繰り返されました。また、両親だけでなく、祖母にまで言葉使いが荒くなっていきました。

精神病、統合失調症疑われた

学校では授業中に突然笑いだすなどの異常な様子も見られ、暴力が激化する中で精神病、統合失調症も疑われ始めました。 玄関先で泣き出すこともあり、祖母が問いかけると暴力を振るいたいという衝動を必死で抑え込んできたと答えています。そのころには顔つきも異常に感じられるようになってきていました。 父親は精神病を疑いましたが、医者にかかってもわがまま病といわれ入院の必要はないと家に帰されてしまいます。その後何度か通院はするものの家庭内暴力はますますひどくなっていきました。

父親により殺害された

少年の家庭内暴力が激化していく中で、いずれは家族が殺されるかもしれないと思い詰めた父親に少年は殺害されてしまいました。 父親は「このままでは息子が犯罪者になってしまうかもしれない」という危惧も抱いていました。 父親は深夜に息子を絞め殺し、その後夫婦で自殺を図りましたが、思いとどまりました。父親は妻とともに息子を殺害した翌日タクシーで警察署に行き、罪を告白しています。

開成高校生殺人事件の裁判とその後

事件が起こった後、父親は裁判で裁かれることになりました。また母親も証人として出廷することを求められました。

懲役3年執行猶予4年

東京地裁で行われた裁判の判決は、懲役3年執行猶予4年というものでした。息子を殺害したにしては、温情ある判決が下されました。 犯人である父親が自首したことや、息子の家庭内暴力の激しさが殺害の動機だったことが温情判決につながったと考えられます。家庭内暴力に関しては、パトカーが出勤する騒ぎになったこともあるために、その激しさに関して疑われることはありませんでした。 検察側は控訴をしましたが、東京高裁はこれを棄却し刑が確定しました。

母親は首吊り自殺

一審の判決後、母親は首吊り自殺しました。 一人息子を夫が殺害してしまうという事件は、母親の精神に大きな影響を及ぼしたようです。母親は息子の激しい暴力と暴言の中でも、息子が病院に入院させられると2日程度で「かわいそうだから」と退院させてしまうような人でした。 母親は自殺前には息子を返せなどと責めることもあったようです。母親は自分の教育のせいだという遺書を残していました。

エリートの集まる開成高校という空間でもがいた父と子

このような悲劇が起こった背景には、エリートの集まる開成高校という空間でもがいていた父と子が浮かび上がってきます。

開成高校に子供を通わせる親は社会的地位が高い人物が多かった

学友たちに対して父親の仕事のことでひどく劣等感を抱いていたのが、家庭内暴力の一因でした。 もともと開成高校に子供を通わせる親の社会的地位は高いという現実がありました。医者や弁護士、政治家などが多く、少年は自分の父親が大衆酒場の経営者だということにコンプレックスを抱くようになりました。 母親と担任教師が面談をした際に、父親の仕事をレストラン経営者だと告げた母親に怒鳴ったこともありました。

高まったプライドと現実の差に耐えられなくなったのか?

少年は、子供のころから勉強ができる子でした。しかしエリートが集まるといわれる開成中学に入学してからは、徐々に勉強についていくことが難しくなっていきました。 中学卒業後はそのまま開成高校に進学したものの、周りのレベルが高く成績は下降の一途をたどりました。 少年には開成中学、高校に入ったエリートだというプライドがありました。しかしプライドと現実のギャップは大きく、その圧力に耐えきれませんでした。

エリートの中で生きることの辛さ

「開成高校生殺人事件」は、エリートの中で生きるということの辛さを突き付けられたような痛ましい事件でした。 成績が下がり始めた時に両親にきちんと相談していれば、あるいは自分の能力をきちんと把握し認めることができればまた結果は違っていたのかもしれません。 しかし少年は自分が勉強ができないということを認めることも、エリート中学・高校から公立へ転校することもそのプライドゆえにできませんでした。

類似の事件に元農水次官の熊沢英昭による息子の殺害事件も

類似の事件としては、元農水次官の熊沢英昭による息子の殺害事件が挙げられます。この事件もまた、家庭内暴力をふるっていた息子を父親が殺害するという痛ましいものでした。 もともと息子は10年近く別居しており、殺害事件が起きるほんの少し前に本人の希望で実家に戻っていました。しかし別居中も息子は近隣とのトラブルが絶えず、同居後は家庭内暴力をふるっていました。 殺害を決意した父親は今回の事件同様「息子が犯罪者となる前に」と思い、殺害を決意したようです。

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