1分でわかる岡山地底湖行方不明事件
1分でわかるニュースの要点
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2008年に岡山県で発生した地底湖行方不明事件
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事件は現在も未解決のままで、不可解な点が多い
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なんらかのトラブルがあったようだが真相は不明
岡山地底湖行方不明事件の概要
岡山地底湖行方不明事件は2008年に発生した未解決の行方不明事件です。高知大学のサークルが岡山県指定天然記念物の洞穴に入った際、メンバーの1人が地底湖で溺れて、消息不明となりました。通報を受けた警察は5日間捜索を行いましたが、結局発見できませんでした。
高知大学の洞窟探検部が日咩坂鐘乳穴を訪れた
事件が発覚したのは2008年1月5日です。高知大学の洞窟探検部のメンバー5人は、同日午前中に天然の洞穴の日咩坂鍾乳穴(ひめさかかなちあな)に探険目的で立ち入りました。そして午後2時30分頃、メンバーの1人だった名倉祐樹さんが行方不明になったのです。 4人は身の安全のために引き返し、午後6時15分頃に警察へ通報しました。4人は名倉祐樹さんが地底湖で溺れたあと、見失ったと証言しています。
日咩坂鐘乳穴の地底湖にて名倉祐樹が遊泳
日咩坂鍾乳穴のもっとも深い地点には、水深32mもの大きな地底湖がります。事件が発生した午後2時30分頃、行方不明になった名倉祐樹さんはこの地底湖で遊泳していたそうです。 この遊泳は地底湖の奥の壁にタッチして戻ってくる、というサークルの伝統行事だったとのことです。名倉祐樹さんはこの時、衣服を着たまま遊泳していたと言われています。
名倉祐樹が行方不明となる
メンバー4人は伝統行事に挑む名倉祐樹が、地底湖の奥にタッチするところまでは確認しました。しかしその後、急に姿が見えなくなって行方不明になったそうです。名倉祐樹さんが溺れたのであれば、声や水音が聞こえるはずなので、彼の身に何が起きたのか今でもわかっていません。 4人は助けを呼ぶために地上へ戻り、事件から約4時間後に警察へ通報しました。
捜索が行われるも難航し断念
事件発覚後に警察は30人からなる捜索隊を編制し、名倉祐樹さんの捜索を行いました。洞穴内部は複雑で危険な地形となっており、二次被害も想定されたことから捜索は難航しました。警察は洞穴をよく知る洞窟探検部OBの協力を得つつ、丸5日間に渡って捜索を続けました。 しかし結局、行方不明の名倉祐樹さんを発見することはできませんでした。事件発生から5日後、2008年1月10日に捜索は断念されます。
岡山地底湖行方不明事件の謎や不可解な点
この行方不明事件は捜索打ち切り後、メディアなどから急速に忘れられていきました。しかし事件には、いくつも謎や不可解な点があります。サークルメンバーの証言や行動、事件後になぜか削除された被害者のSNSなど、数え上げればきりがありません。
日咩坂鐘乳穴のかなり険しい道のり
事件の前提として、現場となった岡山県の天然洞穴について改めてご紹介します。日咩坂鐘乳穴は全長1600mほどの洞窟で、内部の高さは15m、幅は7mほどです。場所によって極端に狭かったり、起伏の激しい箇所があるため、洞穴内部は実際の長さ以上に険しい道のりです。 名倉祐樹さんが行方不明になったのは、入り口から1600m進んだ洞穴の突き当たりにある地底湖です。これは水深30m、奥行き20mの地下にあるとは思えない大きさの湖となっています。 捜索隊は入り組んだ長い道や、地底湖をしらみ潰しに調べなくてはいけませんでした。