1分でわかる堺あおり運転事件
1分でわかる堺あおり運転事件
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2018年7月に大阪府堺市内で起きた、あおり運転による車のバイクへの追突事件
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バイクへの衝突後、加害者は「はい、終わり~」と発したことがドライブレコーダーに記録されていた
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危険運転致傷ではなく、殺人の故意が争われた事件
「堺あおり運転事件」は、2018年7月に大阪府堺市で発生したあおり運転によるバイク事故です。男子大学生が死亡、あおり運転をしていた容疑者は現行犯逮捕されます。 あおり運転が社会問題化する中、犯人が危険運転致死傷罪でなく殺人罪で起訴された異例の事件です。今回は「堺あおり運転事件」について紹介します。
堺あおり運転事件の概要
(画像:Unsplash)
「はい、終わり~」これは「堺あおり運転事件」の加害者があおり運転の末、男子大学生が乗るバイクに追突し、停車した後に発した言葉です。 「堺あおり運転事件」の代名詞であるといえるこの言葉は、社会の多くの人に怒りを与えたことでしょう。まずは、「堺あおり運転事件」の概要について解説します。
2018年7月に大阪・堺で起きたあおり運転事件
「堺あおり運転事件」は、2018年7月に大阪府堺市南区の大阪府道38号線で起きました。事故現場は、交通量の多い幹線道路で、帰宅ラッシュの時間帯と重なっていました。 中村被告の車を被害者のバイクが追い抜いて行ったことに腹を立て、あおり運転が開始されます。あおり運転は、距離にして約1キロ、時間にして1分間にわたって行われました。 最後には被害者に衝突します。停車後、「はい、終わり~」という軽い口調の言葉が中村被告の口から発せられたのがドライブレコーダーに記録されていました。
被害者は男子大学生
被害にあったのは、事件当時22歳の男子大学生でした。頭蓋骨骨折などのけがを負い、死亡しました。事件当日はアルバイトを終えて、帰宅途中での出来事でした。 被害者は、大学4年生でバイク関連の会社に就職が決まっていたそうです。バイクに乗っていたことからも、根っからのバイク好きだったのではないでしょうか。 何の落ち度もない、未来ある若者の命がこのような軽率なあおり運転により、失われてしまったことは甚だ残念でなりません。
犯人・中村精寛
(画像:Unsplash)
中村精寛は、いったいどういう人物だったのでしょうか。事件以外に関する情報は多くありませんが、中村精寛は、警備員をしていたという情報があります。 在職中に正義感だとか冷静な気持ちといった感情は身につかなかったのでしょうか。事件前後の中村精寛の行動を考えると、そのように思えて仕方ありません。
事件当時40歳の男性
中村精寛は、事件当時40歳でした。ドライブレコーダーに記録されていた「はい、終わり~」の言葉のトーンが軽く、短気な行動をとっていることからもう少し若い人間であると世間に思わせました。 一方で、逮捕された映像を見ると、白髪混じりの中年男性といった感じで、見た目はもう少し年配の風貌をしていました。
飲酒状態で運転していた
中村精寛は、あおり運転の前に飲酒をしていたといわれています。アルコールが入ったことにより気分がハイになっていたというのでしょうか。 そうであったとしても、あおり運転をしていい理由にはなりません。なお、アルコールの基準値が下回ったため、酒気帯び運転容疑での立件は見送られています。
堺あおり運転の経緯
(画像:Unsplash)
「あおり運転」は、従前と異なり最近では「運転手が自動車の運転中に他者による割り込みや追い越しなどに敏感に反応し、過激な怒りを表し危害を加えたり無謀な運転をすること」を指すようになりました。 「堺あおり運転事件」もまさにこの意味でのあおり運転です。では、どのような報復行動がなされたのか、その流れを追ってみましょう。