1分でわかる江東マンション神隠し殺人事件
江東マンション神隠し殺人事件の要点
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2008年4月18日に23歳の女性が忽然と姿を消す
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女性はマンションから出た形跡がなかった
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同年6月13日に同じマンションに住む男性を逮捕
2008年春に起こった「江東マンション神隠し殺人事件」は犯人が逮捕されるまで様々なメディアが取り上げたので、記憶に新しい人もいるはずです。 犯人は女性を殺害した後遺体を細かく切り刻んで処分しており、逮捕後の供述によってその残忍さが明るみに出たのです。今回は「江東マンション神隠し殺人事件」について、解説します。
江東マンション神隠し殺人事件の概要
「江東マンション神隠し殺人事件」は2008年4月に起こりました。事件発覚後にマスコミが日々繰り返し報道し、世間の注目を集めました。また、犯人として浮かび上がる男性が、まるで何も知らないかのようにメディアによるインタビューに回答もしていたことが後にわかります。 この見出しでは「江東マンション神隠し殺人事件」の概要について説明します。
2008年に起きた殺人事件
事件は、2008年の4月に発生しました。監視カメラやオートロックが完備されたマンションで起こった殺人事件です。同日20時30分過ぎに帰宅した女性が、同居している妹がいないことに気づきます。 玄関の鍵は開いており、妹が履いていたブーツやお弁当袋が床に落ちていました。同日19時21分に妹から「マンションについた」というメールを受け取っていた女性は、警察に通報します。そして、女性が捜索届を出した約2カ月後に、妹が殺されたことがわかりました。
被害者女性と同じマンションに住む男が犯人だった
被害者女性が行方不明になった後、警察はマンションのエレベーター前にある監視カメラの映像をチェックしました。しかし、被害者女性が連れ出された形跡はありません。さらに、不審者も映っていませんでした。 警察はその後、マンションの住民全員に事情聴取を行っています。犯人は事情聴取を受けた、被害者女性と同じ9階に住む男性でした。
江東マンション神隠し殺人事件の経緯
被害者女性と同じ9階に住んでいた男性を逮捕したのは、2008年5月25日のことです。その理由は、被害者女性宅への住居侵入容疑でした。そして同年6月13日に、殺人容疑で再逮捕されたのです。 ここでは犯人を殺人容疑で取り調べた際に明らかとなった、「江東マンション神隠し殺人事件」の経緯を説明します。
被害者女性を待ち伏せて拉致
犯人の男は自分と同じフロアに女性が転居してきたことを知り、強姦し性奴隷にしようと計画を立てます。そのため2008年4月18日18時過ぎに仕事から帰宅すると、部屋で被害者女性が戻るのを待ちました。 そして被害者女性が部屋の鍵を開けたところで玄関から押し入り、激しく抵抗されたことから殴って拘束します。 被害者女性の首に包丁を突きつけて脅し、頭にピンクのジャージをかぶせて自室に連れ帰りました。
警察の捜査が始まり殺害
被害者女性を拉致したものの、犯人の男は激しい抵抗と自分が負わせた傷をみて動揺したことで強姦は断念しています。この時には被害者女性が生きていました。 被害者女性を拉致した2018年4月18日22時20分頃に、警察が犯人宅を訪問しましたが居留守を使います。そして20分後にコンビニに行く振りをして警察と接触し、「被害者女性宅について何か知らないか」と質問されました。 この会話で被害者女性の捜索が始まったことを知った犯人は、自分が逮捕される可能性に気づきます。そして被害者女性の首を包丁で刺し、殺害しました。
女性の遺体を切り刻んで破棄
2008年4月18日23時過ぎ、犯人の男は殺害した被害者女性の遺体を浴室に運びました。そして、遺体の解体を始めたのです。 犯人は遺体から脳や臓器を取り出し、細かく刻んでトイレから下水道に流しました。そして翌日以降、下水道に流せなかった部分をゴミとして捨て始めます。通勤の際にカバンやポケットに遺体の一部を入れて、マンションだけでなくコンビニエンスストアのごみ置き場にも捨てたそうです。 遺体のすべてが破棄されたのは、同年5月1日のことでした。
指紋の一致によって逮捕された
2008年4月18日に被害者宅の捜索を行った警察は、玄関に残された少量の血液と姉妹以外の指紋を採取していました。 そのため「江東マンション神隠し殺人事件」が起こったマンションの住民は、事情聴取の際に任意の指紋採取を求められます。犯人の男も指紋採取されていましたが、薬品を使用して指紋が読み取れないようにしていたのです。 しかし同年5月24日に、警察は再び犯人に対し指紋採取を求めます。その指紋が被害者女性宅に残されたものと一致したため、翌25日に住居侵入罪で逮捕されました。
犯人・星島貴徳
「江東マンション神隠し殺人事件」の犯人は、被害者宅と同じフロアに住んでいた星島貴徳です。マスコミ報道が過熱していた時期には顔をさらしてインタビューを受けており、逮捕後はインタビューの様子がインターネットで拡散されました。 ここでは事件の犯人である星島貴徳の家族構成や生い立ち、経歴について紹介します。
星島貴徳の家族や生い立ち
岡山県出身の星島貴徳は、両親と妹の4人家族でした。父親は税理士もしくは税務職員だったといわれており、仕事に邁進する典型的な昭和の男でした。母親は普通の専業主婦で、妹との仲は良かったようです。 転勤族だったため学校生活は落ち着かなかったものの、宿題を終えてから遊びに行くという良い子だったと母親が供述しています。しかし1歳11カ月に太ももに大やけどを負い、ケロイド状の痕が残っていたためコンプレックスを持って育ちました。
その後の経歴
中学を卒業した星島貴徳は地元岡山県の県立高校に入学し、情報処理科を専攻しました。そして高校卒業と同時に、大手ゲームメーカーであるセガに就職します。 星島はセガでプログラマーとして働きたいと考えていましたが、配属先がゲームセンターの店長だったため、後に退職しています。その後コンピュータ関連企業で派遣社員として働き始めます。高校時代に学んだことが生かせたようで月収50万円ほど稼いでいたそうです。