経済革命倶楽部事件(KKC事件)の概要。山本一郎の人物像や競球も解説。

1997年に経済革命俱楽部の発足人である山本一郎氏が詐欺罪により逮捕されました。 山本氏は1995年に経済革命俱楽部を発足し、1996年には出資法に違反している疑いで家宅捜索が入ります。そして1997年には逮捕され、経済革命俱楽部はたった2年間しか活動していませんでした。しかし、山本氏はそのたった2年間で約350億円もの大金を出資者から集めることに成功しました。 2000年、山本氏に懲役8年の判決が下され、2007年に出所しました。後述しますが、山本氏は出所後も経済革命俱楽部と同等の手口で詐欺まがいのビジネスを展開しています。

山本一郎氏は1941年生まれです。54歳の時に経済革命俱楽部を発足させ、現在も同様の手口でビジネスを行っている人物です。 実際に詐欺の被害に遭った人によると、山本氏は感じがよくて明るく、思わず引き込まれてしまう話術を持った「人たらし」だということです。この巧みな話術で多くの人の気持ちを揺るがし、多額の資金を集めました。 経済革命俱楽部事件での出所後には「山本意致朗」という名で新規事業をはじめています。この新規事業も警察の捜査の対象となっていますが、本人の上手な言い逃れによって多数の被害者が出ているものの立件には繋がっていません。

経済革命俱楽部は、会員に商品を購入させる形で「出資金」を募りました。その商品は浄水機や健康食品などがメインでしたが、いずれも価格に見合うほどの価値を持ったものではありませんでした。 また、会員は商品購入後に1人新たに会員を入会させることが条件で、条件を満たした後に高額な「配当」が支払われる、と山本氏は謳っていました。 マルチ商法のような形態で、新たな会員が商品を購入した資金を既存会員の配当に当てていましたが、すぐに資金が尽き配当が滞るようになってトラブルに発展したのは言うまでもありません。

経済革命俱楽部事件について語られる時、一緒によく登場するのが「競球」という言葉です。「競球」とは名前の通り「球を競わせる」賭け事のことで、山本一郎氏が出所後に事業として立ち上げました。 一体「競球」とは何なのでしょうか。続いての見出しで「競球」の実態について迫ります。