もくじ
1分でわかるカラチャイ湖
1分でわかるニュースの要点
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放射性廃棄物が投棄され続けたロシアの湖
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シュテム事故を引き起こすも隠蔽され続けた
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致死量を超える放射能に汚染
チェルノブイリ原子力発電所事故を徹底解説。事故の原因・作業員・被害などに迫ります。原子力発電所の事故といえば、我々は福島第一発電所を連想してしまいますが、世界的にはチェルノブイリ原子力発電所やスリーマイル島原子力発電所の事故も有名です。今回は「チェルノブイリ原子力発電所事故」をとりあげ、事故の概要や及ぼした様々な影響に迫っていきます。
カラチャイ湖の概要
ロシアに存在する「カラチャイ湖」は日本人にはあまりなじみがありません。しかしネットなどで検索すると出てくるのは「危険」「やばい」といったワードです。実はこの島の存在は人類にとって大きな意味をもちます。そこで世界中の人々が知っておくべき秘密に迫ってみましょう。
東日本大震災の原発問題と復興の現状。震度7記録した大震災の過去と現在。2011年3月11日に発生した東日本大震災は国内観測史上最大規模でこれにより東日本の太平洋側に押し寄せた巨大津波で多数の死者が出ました。福島第一原発も津波により量の放射性物質を放出する前代未聞の事故となりました。震災からの復興は進められてはいるものの避難した人たちの多くがまだ帰還せず、原発事故への対応でも汚染水の処分や廃炉に長期間要することは避けられないようです。
放射性廃棄物のカラチャイ湖への廃棄
「カラチャイ湖」には放射線廃棄物が投棄されてきた歴史があります。第二次世界大戦後、アメリカとソビエトの対立は決定的になりました。両国は競って核兵器を開発しますが、同時に原子力発電の出発点といえるでしょう。 もちろん兵器であってもエネルギーであっても原子力を扱えば廃棄物が発生します。そこには多くのリスクが含まれていましたが、ソビエトはあろうことかカラチャイ湖に投棄していたのです。 しかしこの行為を一方的に攻めることはできません。当時唯一の被爆国であった日本は発言する力を失っており、原子力の怖さを伝える術がどこにもありませんでした。
キシュテム事故から始まるウラル核惨事
事態が一変するのはキシュテム事故を発端とするウラル核惨事が引き起こされてからになります。カラチャイ湖付近にあるマヤーク核技術施設が稼働を始めたのは1948年です。 単に廃棄物を垂れ流している状況でしたが、やがて近隣住民の健康被害が深刻となります。そこでタンクに貯蔵する方法に変更しますが、施設の故障が爆発事故を誘引しました。 後にキシュテム事故(1957年)と名付けられるレベル6の原子力事故は30万人弱の人々を恐怖に陥れます。放射線物質は広範囲に拡散され、大きな健康被害を産むことになりました。なお爆発事故が引き起こした数々の不具合を総称して「ウラル核惨事」と呼んでいます。