1分でわかる池袋危険ドラッグ吸引RV暴走死亡事故
池袋危険ドラッグ吸引RV暴走死亡事故
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池袋で危険ドラッグを使用した男性が起こした自動車暴走事故
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女性1名が死亡し、6人が重軽傷を負った
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全国で危険ドラックの規制の強化への契機となった象徴的事件
「池袋危険ドラッグ吸引RV暴走死亡事故」は2014年6月に東京都豊島区池袋で発生した自動車事故です。女性1人が死亡、6人が重軽傷を負いました。 容疑者は脱法ハーブを吸引しており、逮捕時には口からヨダレをたらしていました。この事件をきっかけに脱法ハーブが危険ドラッグとして規制が強化されます。
池袋危険ドラッグ吸引rv暴走死亡事故の概要
(画像:Unsplash)
池袋の夜の繁華街は若者やビジネスマンを中心に賑わう街です。そんな街の中の歩道をRV車が暴走し、歩行者を次々にはねていきます。 なぜ事故は起きたのでしょうか。運転者は危険ドラッグを服用しており、それが原因となったようです。事故の概要について見てみましょう。
危険ドラッグを使用した後に名倉佳司が車を運転
運転者の名前は、名倉佳司(なぐらけいじ)といいました。このとき37歳です。「危険ドラッグ」を使用した後運転して事故を起こしました。 容疑者が吸引していたものはハーブです。ハーブといっても料理の香りに使われたり、保存料や香料に使われたりその効用はさまざまです。一律に危険な物質ではありません。 しかし名倉が服用していたのは大麻の40倍~50倍も強力な代物でした。このような危険なものを購入して法令上問題ないのでしょうか。当時、これらのハーブの多くは薬事法や大麻取締法などの法律違反にはあたらなかったのです。
池袋にて名倉佳司の運転する車が暴走し通行人を跳ねた
ハーブは一般的にお香として売り出されており、人体への吸引は想定された使用方法ではありません。しかし、名倉佳司は運転中に吸引し、意識がもうろうとする中、車を運転したのです。 夜の池袋は、多くのサラリーマンや若者でにぎわう街です。RV車が暴走してくれば、驚きを通り越して恐怖感を与えたでしょう。 発生時刻は夜の8時前でしたので、会社帰りの会社員で人通りが多い時間帯でした。RV車は飲食店や商業ビルが立ち並ぶ池袋駅西口付近の路上に突っ込み、歩行者を次々にはねていったのです。
中国人女性が死亡し他6名が負傷
この事故により女性1人が死亡し、女性2人と男性1人が重傷を負います。死亡した女性は中国人の飲食店店員でした。 他にも3人が軽傷を負い合わせて6人が負傷しました。制御しない車はまさに「走る凶器」であり、人々を次々に傷つけたのです。 車はかなりのスピードで歩道を走行しており、人だけでなく公衆電話ボックスや郵便ポストを損傷させます。運転していた名倉佳司は自動車運転処罰法違反の疑いで現行犯逮捕されます。
犯人・名倉佳司
(画像:Unsplash)
名倉佳司は1977年生まれで逮捕時37歳でしたが、この事件以外にも過去に犯罪歴がある人間でした。ハーブやマリファナを何度も吸っており、「薬物」の常習者であったようです。 一方で「周囲からは温厚で優しく愛される人物」と評価される一面もあったようです。名倉佳司はどのような人間だったのでしょうか。
生い立ち
名倉佳司の生い立ちに関する情報は多くありません。逮捕時の自宅と経営する飲食店が埼玉県吉川市にあったので、出身も同市ではないかと考えられます。 人気格闘家だった山本“KID”徳郁の元マネジャーだったとの情報もあり、格闘技に縁があったようです。裁判に証人として出廷した友人によれば「面倒見がよくて、他の選手や友達にも優しい」とのことです。 また、名倉佳司には兄がおり、逮捕時にインタビューを受けていました。兄は「あんまり会ってないから分からない」とコメントしていました。
様々な罪で複数回逮捕されていた
名倉佳司は金融業を営んでいた過去があり、2003年にヤミ金融業を営んでいたとして、貸金業法・出資法違反容疑で3人の仲間とともに埼玉県警によって逮捕されています。 名簿業者から名簿を入手して多重債務者を抽出し、彼らに法定金利の20倍近くの金利で貸し出していました。被害者は270人を超えていたようです。 極めて悪質な犯罪であり、飲食店経営や薬物購入の資金源が上記のような犯罪利得であったと考えられます。