福島女性教員宅便槽内怪死事件の真相は未だ不明確。当時の警察のずさんな捜査体制が原因か？

1分でわかる福島女性教員宅便槽内怪死事件

1分でわかるニュースの要点

便槽内に男性が潜り込む怪死事件
「覗き見」が目的の事故として処理
不可解な点が残され諸説が飛び交う

後妻業の女・筧千佐子被告が犯した関西連続不審死事件。遺産目当ての連続殺人の真相。後妻業の女を地でいくような連続殺人事件が京都・大阪・兵庫で起きました。犯人は筧千佐子被告で、彼女は資産を持つ高齢男性に次々と近づき殺害後遺産を相続しています。相続した遺産は10億円ともいわれています。一審・控訴審では死刑判決となり現在最高裁に上告中です。この事件の背景には高齢者が抱える深い心の闇がうかがえます。今回は後妻業の女・筧千佐子被告の犯行の真相に迫ります。

福島女性教員宅便槽内怪死事件の概要

「福島女性教員宅便槽内怪死事件」は再捜査が求められるも「覗き目的」の事故事件として終息しました。釈然としない捜査結果に対して批判的な意見を持つ人も多く様々な憶測が流れています。未だに釈然としない事件の概要とは如何な内容だったのでしょうか。

ディアトロフ峠事件は9名が不審死した事件。未解決事件の真相を考察。【ネタバレ】ディアトロフ峠事件は雪山に登山していたロシア人大学生9人が不審死した事件です。雪山であったにもかかわらず遺体は薄着で、かつ放射性物質が検出されたことから様々な憶測を呼んでいます。今回はディアトロフ峠事件について、詳しく解説します。

女性教員が自宅に帰宅すると便槽内に人の姿が

事件は1993年2月に福島県田村郡都路村で発覚しました。20代前半の女性教諭が自宅に帰宅し、トイレに入ったところ便槽内に人の姿らしきものを発見します。当時のトイレは汲み取り式が多く残っており、容易に便槽内を覗き込むことが可能でした。しかしトイレ側からはハッキリと確認できなかったため、屋外の汲み取り口に回ることにします。普段汲み取り口はマンホールで塞がれていますが、当日はマンホールが外れていました。中を覗き込むと明らかに人の姿が確認され事件が発覚されることとなりました。

女性教員は同僚や警察に助けを求めた

汲み取り口から人の姿を確認した女性教員は驚きを隠せませんでした。気が動転したことは容易に想像されますが、自分一人では到底どうしようもできないことから同僚らに助けを求めます。先に駆けつけた同僚が警察に連絡し、教頭や地元消防団などが集まりました。警察や消防団は必死に救出を試みるも狭い便槽内に入り込んだ人体を脱出させるのは簡単ではありません。結局人力での救出は諦め重機を用いることとします。汲み取り口を重機で破壊し救出されたのは20代の男性でしたが、既に死亡していました。

便槽内の男性(菅野直之)は死亡していた

便槽内の男性は汲み取り口を重機で破壊し、ようやく救出されましたが死亡していました。その際、上半身は裸で衣服を抱え込む形で便槽内に潜り込んでいたことが確認されています。遺体ではその場で水洗され、さらに運び込まれた消防団において２度目の水洗が成されました。その後の調べで男性はこの町に住む菅野直之であることが判明します。菅野直之は第一発見者である女性教員とは、彼女の婚約者を通じて知り合っていました。つまり初対面ではなく知人であったことがわかります。

「覗き目的」の事故死として処理された

検死の結果、菅野直之は発見の2日前である2月26日頃に死亡していたことが判明します。遺体には大きな外傷や争った形跡も見当たらず目撃情報もありませんでした。私生活において金銭関係や女性関係などのトラブルを抱えていたといった事実もありません。捜査を続けても菅野直之が人から恨みを買うような事実はなかったと結論付けられました。その結果警察当局は、不可解な点は残すものの当初の仮説どおり「覗き目的」の事故死として処理します。言い換えれば、「除き目的」と考えるしか術がなかったといえるでしょう。

福島女性教員宅便槽内怪死事件の不可解な点

この怪死事件には不可解な点や謎が残ったまま解明されていない状況にあります。村民は再捜査を行うよう嘆願しますが、警察が固辞したことから謎は深まるばかりです。村民が拭いきれない不可解な点や謎とはどんな内容でしょうか。

愛知豊明一家4人殺人放火事件は未だ犯人不明の未解決事件。動機など不明のまま15年以上が経過。2004年に発生した愛知豊明一家4人殺人放火事件は、現在も未解決の事件です。事件発生時には軽乗用車の目撃情報がありましたが、不明な点が多く犯人は分かっていません。しかし別の事件から犯人が捕まるケースなどもあることから未解決事件が解決する可能性は十分にあります。

狭い便槽内にどのように侵入したのか

事故死との捜査結果において最も疑問が残るのが、どうやって便槽内に侵入したかといった点です。汲み取り口の直径は約36cmになります。これに対して平均的は成人男性の肩幅が40cm程度です。物理的に入り込むことができません。仮に「覗き目的」だったとしても、便槽内が狭い空間であったことは想像できたでしょう。にもかかわらず無理やり覗き込む必要があったのでしょうか。さらに上半身が裸である上衣服を抱え込んでいたことも謎を深めているといえるでしょう。

菅野直之は「覗き」をするような人でない

菅野直之を知る人は一向に「覗き」を否定します。彼は福島原発の関連会社で働く好青年として知られていました。両親と祖母の4人暮らしでスポーツや音楽を趣味としています。社内ではレクレーション担当としてリーダーシップを発揮していました。結婚式で司会を任されるなど人望の厚い人物だったといえるでしょう。彼をよく知る人は、明るく活発な姿と「覗き」が結び付きません。再捜査を求める署名が村民の半数を占める約4,000人集まったことからもわかります。

本当に事故死だったのか？

菅野直之の人柄を知る人は「本当に事故死だったのか?」と思っています。客観的に考察しても「覗き目的」だけで便槽内を潜り込むことはないと言わざるを得ません。真冬であるにも関わらず上半身裸であったばかりか、靴の片一方だけが別の場所で見つかっています。また足取りも24日からわかっていません。業を煮やした村民は署名を集めて再捜査を嘆願します。その数は村民の半数である4,000にも上りましたが再捜査は行われていません。

福島女性教員宅便槽内怪死事件に関する様々な説

警察は怪死事件であるにも関わらず事故として処理しました。しかし、不可解な点が明らかにされておらず村民は釈然としない日々を送ることになります。そのため様々な説が語られることになりますが、具体的にはどういった内容でしょうか。

選挙を巡るトラブルによる殺害

菅野直之は死亡する直前に投開票された村長選挙に関わっています。村長は原発推進派であり、選挙運動に関わるのは自然な成り行きです。また、村長の参謀である村会議員とは家族ぐるみの付き合いがあり応援演説にも参加しています。ところが選挙戦が中盤になった頃から運動には参加しなくなっています。村長選挙は激戦を展開しており大きなお金が働いたと噂されました。菅野直之は選挙戦の裏側でトラブルに巻き込まれて殺害されたとの説です。

警察による事件のもみ消し

警察による事件のもみ消し疑惑も根強く語られる説です。警察は菅野直之の検死結果を重要視していますが、遺体は2度にわたり洗われています。刑事事件が疑われる場合、遺体は発見当時のまま検死するのが鉄則です。なぜ菅野直之が狭い便槽に潜り込んだのか、「覗き目的」だけでは説明がつきません。行方不明になってからの足取りも不明なままです。 4,000もの署名が集まったにも関わらず警察は再捜査しようとしなかったのは、圧力が警察当局にかかったとの推測です。

いたずら電話の犯人による犯行

いたずら電話の犯人による犯行も事件発覚当初から噂されていました。菅野直之の発見者である女性教員は被害者であり、助けたのが婚約者と菅野直之です。警察当局は事件性はないとして取り扱っていないので記録は残っていません。しかし婚約者と協力し合って犯人を捜したのは事実です。その結果、明るみに出ることはなかったものの、犯人らしき人物には辿りついています。菅野直之が存命であれば、犯人は明るみになっていたかもしれません。

日本で多々生じる便槽内怪死事件

日本において便槽内怪死事件はレアケースだと思われがちです。しかし1990年には東京、2010年には新潟で起きています。いずれも事件性はなかったものの決して珍しい事件ではありません。また秋田では「覗き見目的」の便槽内侵入事件が発生しました。死亡事件ではありませんが男は警察に連行されています。これらの事件は無理やり便槽内に侵入したものではない点が、福島のケースとは大きく異なります。そのため、多くの謎が残っており釈然としないまま、様残な説が流れているといえるでしょう。

現在の捜査体制ではありえない結末

「福島女性教員宅便槽内怪死事件」は現在の捜査体制ではあり得ない結末を迎えました。未だに様々な憶測が流れ続けているのはそのためです。そこには警察の古い体質も関係していたといえるでしょう。当時の捜査はあり得ない結末を迎えることとなった原因とは如何なものでしょうか。

当時の警察の捜査力の低さ

当時から日本警察の捜査力は世界水準以上だといわれていました。しかし、他国と比較して犯罪の発生件数が極めて低かったのも事実です。事件は福島県の山間にある小さな村で発生しました。殺人事件など起こるなど考えられない地域ですから、遺体を2度も洗うなど初動での致命的なミスを犯しています。万が一、現代で同じことがおこればマスコミやSNSなどが黙っていなかったことが推測されるでしょう。つまり当時の警察の捜査力の低さがあり得ない結末を生んだといえます。

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当時の警察の権力、発言力の強さ

現代と異なり当時の警察当局は官僚気分が抜けきらず、強大な権力を誇示していました。当局のアナウンスは絶対であり、内部においても間違いは許されなかったといえるでしょう。その証拠に昭和から平成初期にかけていくつもの冤罪事件が発生しています。「福島女性教員宅便槽内怪死事件」においても最初に「覗き見目的」としてしまいました。そのため不可解な事実は認識していても、訂正することが許されない風潮が警察内部にあったことは容易に推測できます。つまりあり得ない結末であっても肯定せざるを得なかったとも考えられるでしょう。

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