1分でわかるエリサラム事件
ニュースの要点
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2013年2月初旬カナダ人の女子大生エリサ・ラムさんが行方不明となる
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同月2月19日にセシルホテルの貯水槽からエリサさんの遺体が見つかる
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警察は事故死としたがエリサさんの生前の動画が公開されたことで注目される
「エリサ・ラム事件」は2013年6月にロサンゼルス市警が事故死と発表したにも関わらず、現在でも怪事件として注目を集めています。 そのきっかけは被害者であるエリサ・ラムさんが亡くなる直前に乗った、エレベーターの監視カメラ映像がYouTubeにアップロードされたことでした。今回は「エリサ・ラム事件」について、解説します。
エリサ・ラム事件の概要
「エリサ・ラム事件」は2013年2月、カリフォルニア州のロサンゼルスで発生しました。カナダにあるブリティッシュコロンビア大学に通っていたエリサ・ラムさんが、アメリカ旅行中に行方不明になったのが始まりです。 ここでは「エリサ・ラム事件」の概要について詳述します。
エリサ・ラムが旅行中連絡が取れなくなる
カナダ在住の女子大生だったエリサ・ラムさんは2013年1月から、鉄道や都市間バスを利用してアメリカ旅行を楽しんでいました。旅行中のエリサさんは毎日必ず両親に連絡を入れていましたが、同月31日だけなかったのです。 そのため心配した両親はすぐに、エリサさんが宿泊していたセシルホテルがあるロサンゼルス市警に通報しました。 ロス市警は可能な限りホテル内を捜索しましたがエリサさんは見つからず、失踪事件として捜査されることになったのです。
ホテルの客から「蛇口から変色した水がでる」と苦情が入る
エリサ・ラムさんが失踪した後、セシルホテルでは複数の宿泊客から「水が出にくい」など、水や水道に関するクレームを受けるようになります。 そしてエリサさんの失踪から時間が経つにつれて、「水が黒く変色していた」「味が異常だった」というおかしな苦情が寄せられるようになったのです。 当時ホテルでは、1,000ガロン(3,785リットル)の水が入る貯水槽を4台使用していました。そして貯水槽の点検に乗り出すことになりました。
貯水タンクを調査すると腐敗したエリサラムの遺体が浮いていた
宿泊客からのクレームを受けて2013年2月19日、セシルホテルの保守担当者は貯水槽の点検に向かいました。そして客室やキッチン・コーヒーショップの水を供給していた貯水槽の中に、エリサ・ラムさんの遺体が浮いているのを発見したのです。 エリサさんの遺体はすでに腐敗が始まっており、体色が変色し皮膚の分離も見られる状態でした。遺体は全裸で、ルームキーや腕時計も一緒に浮いていたそうです。 水の味や色の変化は、彼女の遺体が原因であったことは明白でした。
エリサ・ラム事件の捜査
エリサ・ラムさんがロサンゼルス市警に通報した2013年1月31日以降、失踪事件として捜査は始めていました。しかし同年2月19日にエリサさんの遺体が発見されたことで、殺人を視野に入れた捜査に切り替わります。 ここでは「エリサ・ラム事件」におけるロス市警の結論と、噂される説について詳述します。
エレベーターでの奇妙な動きが話題に
2013年2月14日にロサンゼルス市警は、セシルホテルで最後に撮影されていたエリサ・ラムさんの映像公開に踏み切りました。このエレベーターの監視カメラによって録画されていた映像が、世間の関心を集めたのです。 そこにはエリサさんが何度もエレベーターを出入りし、外の廊下にいる誰かに話しかけたり中に身を隠したりする様子が映っていました。また自分が下りるのではない、色々なボタンを押した後でエレベーターを後にしたのです。
目立った外傷がなく事故死とされた
「エリサ・ラム事件」の舞台となったセシルホテルでは、過去に殺人事件が起こっていました。そのためロサンゼルス市警は殺人も視野に入れながら捜査を行い、エリサ・ラムさんの遺体はロサンゼルス郡検視局で司法解剖されます。 エリサさんの遺体には目立った外傷はなく、ロサンゼルス郡検視局は2013年6月に「死因は不慮の事故によるもの」という検視報告書を発表しました。これによりロサンゼルス市警は事故死と結論付け、捜査を終わらせたのです。