1分でわかるアンチラ事件
1分でわかるアンチラ事件
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スマホゲームの課金システムの闇
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レアキャラに数十万円を注ぎ込む
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謝罪会見と払い戻しで収束
アンチラ事件の概要
スマホゲームは誰もが手軽に楽しめることから、老若男女に親しまれています。一方で課金システムによるトラブルも後を絶ちません。その端緒ともいえるのが2016年に顕在化した「アンチラ事件」ですが、どういった問題だったのでしょうか。
当時流行していたゲームの「グランブルーファンタジー」
スマホゲームが普及し始めて数年が経過し、さまざまなヒット作品が輩出されてきました。中でも2015年から2016年にかけて社会現象を起こしたのが「グランブルーファンタジー」です。 ストーリーの秀逸さに加えてキャラの個性、人気声優の起用など、RPGゲームの金字塔を打ち立てたといえるでしょう。 その一方でスマホゲームにまつわる課金問題を世に知らしめたゲームともいえます。つまり良きにつけ悪しきにつけ世間の注目を集めたのが「グランブルーファンタジー」です。
「アンチラ」の出現確率に疑惑
いわゆる「ガチャ」と呼ばれる課金システムが問題視されるきっかけになったのが「グランブルーファンタジー」です。 「ガチャ」とはゲームに有利なレアキャラを獲得するくじのことをいいます。誰もが子供の頃に遊んだ「ガチャ」のスマホバージョンだと思えば良いでしょう。一般的に相当なレアキャラでも1.0%程度です。 「グランブルーファンタジー」でいえば「アンチラ」がレアキャラに当たります。「アンチラ」も1.0%程度といわれていましたが、当たらないことが話題を呼ぶようになりました。
大金をつぎ込んでも出現しないと話題に
「アンチラ」がゲームマニアに紹介されたのは年末年始に行われたゲームイベントでした。イベントには大手だけでなく多くの会社が参加しておりゲーマーたちの注目を集めます。 「アンチラ」はその中でも大きな注目を集めており「ガチャ」に大きな金額を注ぎ込む人が続出しました。 中には100万円近く投入しても手に入らない人も出現します。SNSではさまざまな噂が流れますが後に出現率は0.007%程度であったことが判明しました。
声優を使用したステマ疑惑
アンチラ騒動の最中にある疑惑が生まれ、騒動を大きく助長しました。RPGゲームがヒットする要因の一つに人気声優を起用することがあげられます。 「グランブルーファンタジー」においても数多くの人気声優が起用されていました。その中には人気声優の田中理恵がいましたが、何とガチャで「アンチラ」を引き当てたとSNS上で発表します。 運営側の真意はわかりませんが、すぐさまステマ疑惑が浮上し大炎上を引き起こす事態となりました。
運営への捜査を求める署名活動が起きた
田中理恵のステマ疑惑は瞬く間にゲーマーたちの反感を買うこととなりました。言い換えれば、運営側が意図的に出現確率を引き下げたとゲーマーたちが確信した瞬間だったといえるでしょう。 当初「グランブルーファンタジー」のプロデューサーをはじめ運営側は、話題作りの一環と考えていたのか、事態の収束には積極的といえませんでした。 しかし、ゲーマー達の不信感は晴れることなく、ついには署名活動を引き起こす事態となります。ここでようやくプロデューサー及び運営側は事態の収束に動き出します。
アンチラ事件に対する運営側の対応
アンチラ事件はやがて社会問題に発展し、ニュースや新聞でも取り上げられました。最初は楽観視していた運営側も事態の重さに追い詰められていきます。そこで事態を収束するために取った対応とは如何なものだったのでしょうか。