1分でわかる茨城県境町殺人事件
1分でわかるニュースの要点
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長閑な山間地域の町で発生した平成の未解決事件
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5人家族のうち夫婦2人を殺害し逃走
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個人的な恨みを持つ者の犯行と推測
茨城県境町殺人事件の概要
「茨木県境町殺人事件」は一家5人のうち4人が重軽傷を負った謎めいた事件です。犯人は未だに逃亡を続けており犯行動機のみならず年齢や国籍なども絞り込めていません。長閑な山間部ので起きた凶悪事件の概要に迫ってみましょう。
小林光則さん一家が何者かに襲われる
茨木県境町殺人事件が発生したのは2019年9月23日未明です。殺害されされたのは会社員小林光則さんと妻の美和さんでした。 一軒家には夫婦のほかに3人の子供が住んでおり、長女は無傷であったものの長男と次女は怪我を負わされています。境町は茨城県猿島群に属す山々に囲まれた人口2.4万人の長閑な地域です。 昔ながらに昼間は自宅に鍵をかけていない住宅も多く、小林光則さん宅もいくつかの窓や扉が施錠されていませんでした。このことが犯行を容易してしまったといえるでしょう。
小林光則さんの妻による通報で事件が発覚
茨木県境町殺人事件の現場となった小林光則さん宅は2階建てです。夫婦と長男、次女は2階で就寝しており、長女は1階で就寝していました。 突如襲われた小林光則さんは息絶え、美和さんが最後の力を振り絞って助けを呼んでいます。その後、自力で警察に通報し事件が白日の下に晒されます。警察が急行した時には既に夫婦は死亡しており、傷ついた兄妹と無傷の長女が残されていました。 凶器に使われたのは鋭利な刃物であり、夫妻は何か所も切り付けられています。その犯行手口は残忍極まりないものであり、地域住民は動揺を隠せませんでした。
小林光則さんと妻が死亡し子供達も負傷
小林光則さん夫妻には3人の子供がいます。「茨木県境町殺人事件」では、長男と次女だけが襲われ長女が無傷であったため物議を醸しました。 負傷した兄妹は小学生、長女は大学生とやや年齢差がある姉弟です。そのため長男と次女は2階の同室に長女は1階の自室で就寝していました。 犯人は2階の夫婦を殺害した後、子供部屋に侵入し長男を切り付けています。次女に対しては催涙スプレーを浴びせかけて逃走しました。事件直後は長女を怪しむ声も聞かれましたが、1階に就寝していたことが無傷であった理由といえるでしょう。
犯人は未だに逮捕されておらず
茨木県境町殺人事件の犯人は未だに拘束されていません。犯人は施錠されていない窓もしくは扉から侵入しました。2階で就寝中の小林光則さん夫妻を殺害した後、兄妹を襲撃して逃走しています。 現場付近の防犯カメラに不審人物が移り込んでいました。屋外には犯行時に使用したスリッパもみつかっています。 決して人口が多いとはいえない長閑な地域で起こった事件です。遺留品もあり警察当局は早期に解決できるだろうと考えていたようですが、実際には長期化しているのが実態といえるでしょう。
茨城県境町殺人事件の犯人像
長閑な山間部の町で起こった凶悪事件は発生から1年以上が経過しました。当初は早期に解決すると見られていましたが、さまざまな謎が浮かび上がり捜査は難航しています。謎に満ちた「茨城県境町殺人事件」の犯人像に迫ってみましょう。
金銭目的ではなく個人的な恨みを持つ人物
ここ数年一家全員が惨殺される事件が相次いでいますが、動機は「金銭」又は「個人的恨み」に分別されます。「茨城県境町殺人事件」でいえば、個人的な恨みを持つ者の犯行だといえるでしょう。 根拠は金銭もしくは預金通帳が盗難に遭っていないことです。室内を物色された形跡すらありません。パトカーのサイレンが聞こえたため、慌てて逃げたとも考えられます。 しかし、計画的な強盗殺人であれば保管場所の目星はつけている筈であり、寝静まっている夫妻を最初に殺害する意味はありません。
夫婦と以前から深く関係を持っている人物
「茨城県境町殺人事件」は夫婦と以前から交流の深い者による犯行だと考えられます。事件に際して犯人は迷うことなく2階の寝室に侵入して殺害計画を実行しました。さらに傷は複数に及ぶ残忍な手口です。 当初から犯人は施錠されていない窓や扉の場所や夫妻の寝室の位置を知っていたことになります。いくら長閑な地域だからといって、一見の者にこれらの情報が伝わることはあり得ません。 一説には美和さんがストーカー被害に遭っていたとの情報もあります。例え恨みを買うような業を行っていなくとも、理不尽な理由で恨まれることも十分に考えられるでしょう。
外国人による犯行
外国人による犯行説も根強く指摘されています。根拠となるのは手口です。鋭利な刃物を使い複数個所を切り付けとどめを刺すのは外国人に多くみられます。 また事件直前に近隣の八千代町でベトナム人が殺人容疑で逮捕されました。そこで同一犯説が沸き起こったと考えられます。しかし2つの事件に接点はなく動機も見当たりません。 黒幕が存在しており、殺人を依頼したとも推測できますが目的が判然としません。可能性が「ゼロ」とはいえませんが、単に近隣で外国人による犯行が起きたとみるのが妥当でしょう。
両親を殺され残された子供達
「茨城県境町殺人事件」で最も不憫なのが両親を殺され残された子供達です。子供たちが殺害されなかったのは不幸中の幸いといえるでしょう。 しかし心に負った深い傷は簡単に癒えるものではありません。特に長女は無傷であったばかりにネットでは犯人説が巻き起こりました。 根拠のない噂や推察を真実にすり替えるネットの恐ろしさをまざまざと見せつけられたといえます。子供達が完全に立ち直るには相当な時間が必要です。周囲の大人たちの長期にわたる丁寧なサポートを続けていくことが重要だといえます。
犯行動機がはっきりせず操作は長期化する見込み
「茨城県境町殺人事件」の捜査は長期化することが必至です。その最大の要因は犯行動機が未だに判然としないことにあります。一般的に凶悪事件の解明には「犯行動機」の解明がきっかけとなることが大半です。 現時点でも捜査線上には複数の容疑者が浮かんでいることでしょう。しかし動機が判然としないため絞り込むことができないと考えられます。 動機が判明すれば、捜査線上に浮かび上がっていない新たな容疑者が特定できる可能性もあるといえるでしょう。
事件の早急な解明が求められる
「茨城県境町殺人事件」は長閑な山間部の町を急襲した凶悪事件です。殺害された小林光則さん一家は誰かに恨まれることなく生活していましたが、事件を境にその環境は一変してしまいました。 捜査を難しくしているのは動機が判然としないことです。犯人は迷うことなく2階で就寝していた夫妻を見つけて殺害しています。その後子供達を負傷させるも室内も物色せず逃走しました。 金銭目的でないにしても動機が見つからないのです。いずれにしても残された子供達のケアが最重要であり、事件の早急な解明が求められています。