存続危機に立たされるサガン鳥栖
1分でわかるニュースの要点
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トーレス引退によるスポンサー離れ
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債務超過は辛うじて回避
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チーム運営の方針転換などの対策が急務
決算で約20億円の赤字を計上
J1サガン鳥栖が決算で約20憶円の赤字を計上しました。近年は元スペイン代表フェルナンド・トーレスを補強するなど、攻めのチーム運営を行っていまが立て直しには至っていません。 スター選手の獲得は一時的な観客の動員にはつながります。ただし、成績が伴わなければファンの拡大にはつながりません。サガン経営不振はまさに付け焼き刃な運営に陥った結果といわざるを得ないでしょう。
債務超過はなんとか回避
債務超過はなんとか回避されファンは胸を撫でおろしました。債務超過は企業のもつ総資産よりも債務が大きくなる事態です。上場廃止や破産手続きに直結することから、チームの解散が現実味を帯びてきます。 債務超過を回避したことは朗報ですが、チームの経営を立て直す特効薬は見当たりません。一難は去ったものの決して楽観視できる状況ではないといえるでしょう。
新型コロナの影響で収入が見込めず
スポーツ業界は新型コロナの影響で収入が見込めず苦しい経営状況です。サガン鳥栖も例外ではありません。以前から経営不振が続いていれば、コロナ騒動をきっかけに最悪のシナリオになることも考えられます。それでは経営不振の原因とは如何なものでしょうか。
大手スポンサーとの契約が軒並み終了
サガン鳥栖の経営不振の要因は大手スポンサーとの契約が軒並み終了したことだといえます。スポーツビジネスにおいてスポンサー契約は命綱です。 サガン鳥栖の場合、主力スポンサーであった「cygames」「DHC」が撤退しています。新たなスポンサーを探したものの、チームの低迷は顕著であり見つけ出すことはできませんでした。ここにきてコロナショックは致命的な状況だといえるでしょう。
フェルナンド・トーレスの引退も撤退のきっかけに
フェルナンド・トーレスの引退もスポンサー撤退のきっかけといえるでしょう。元スペイン代表のスター選手は世界的にも大きな話題となりました。 しかし、彼に続くスター選手が不在であったことやチーム成績が低迷したこともマイナス要素です。さらに竹原社長の子息が経営に参加するBリーグ佐賀バルーナーズに関する報道もスポンサー撤退に拍車をかけています。
立て直しへ今後の見通しは?
サガン鳥栖の経営不振はJ1リーグにとっても大きな課題といえるでしょう。1チームでも欠けてしまえばリーグ全体の経営に影響を与えることは必至です。しかしコロナショックが渦巻く現状において、立て直しに向けた今後の見通しは立っているのでしょうか。
クラウドファンディングなどで寄付を募る
クラウドファンディングなどで寄付を募る動きが出ています。これまでも震災や災害などに備えた募金やクラウドファンディングは導入されていました。 ただし、有事に備えてのものであったことから、チーム再建に向けて新たに賛同者を募ることが検討されています。またリーグにはリーグ戦安定開催融資といった制度もあり、さまざまな方法が模索されるでしょう。