中国の新型コロナウイルス隔離施設が倒壊。原因は工事か？死者は6人を超える。

中国で隔離ホテルが倒壊

1分でわかるニュースの要点

新型コロナウイルスの隔離に使われていたホテルが倒壊
71名が生き埋めとなり、少なくとも10名が死亡
中国では建物が頻繁に倒壊

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新型コロナウイルスの隔離施設となっていたホテルの倒壊

3月7日午後中国で新型コロナウイルスの隔離施設として使われていたホテルが倒壊しました。71名ががれきの下敷きとなり、48名が救出されています。現在までのところ、この事故で10名が死亡しているとのことです。

工事が原因で倒壊か？

2020年3月7日中国福建省にある7階建てホテルが倒壊しました。このホテルは新型コロナウイルスの隔離施設として、主に湖北省や浙江省の感染者を収容していました。ホテルは2013年に建てられましたが、2017年に増築工事が行われたことで、1階のガラスが割れるなどの不具合が出ていたようです。さらに2020年1月隔離施設に転用する際にホテルの1階部分で改修工事が行われました。現場作業員の証言によるとホテルは1階部分から崩れたとのことです。増築工事か改修工事のどちらか、もしくは両方が今回の倒壊事故に繋がった可能性があります。

6名の死亡が確認され生き埋めの可能性も

中国メディア人民日報などの報道によると、ホテルの倒壊によって71名ががれきに閉じ込められているとのことです。現場では事故後の救出作業で死亡者を含む48名が救助されました。死亡者は当初6名とされていましたが、8日午後の段階で10名の死亡が確認されています。当局は引き続き23名の救出作業を行っています。なお新型コロナウイルス感染者の隔離施設となっていたホテルは事故当時58名を収容していました。

たびたび建物の倒壊が報道される中国

中国ではビルの倒壊事故が日本では考えられない頻度で発生しています。直近では上海でも2019年にビルが倒壊しました。ビル倒壊事故が多発するのは中国特有の事情がありそうです。

2019年にも改築工事中の建物が倒壊

2019年5月16日に上海市内の自動車販売店の2階建てビルが改築工事中突如倒壊しました。事故は午前11時20分頃発生し、当時現場で工事に当たっていた作業員25名が生き埋めとなりました。作業員は救助作業で17日朝までに全員が発見されました。被害者25名のうち生存者は15名、死亡者は10名です。周辺住民への被害はなかったとのことです。

30年ほどで建物が倒壊することも

ビル倒壊事故は2015年、2016年にも発生しています。中国国内ではビルの寿命は30年といわれるほど倒壊事故が多発しています。中国のビルが30年ほどで倒壊する背景には、中国の建設業界にまん延する手抜き工事が原因にあるようです。メンテナンス性を無視して建築することから、漏水やひび割れが深刻化するまで発覚せず倒壊に繋がるというわけです。また中国は経済的発展が近年著しいため、ビル需要に対して建設作業自体が追いつかないという事情も考えられます。