中国共産党が湖北省のトップを更迭
1分でわかるニュースの要点
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中国共産党は湖北省のトップを更迭
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後任は上海市長応勇
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感染源の明確化と中国共産党の対応が重要
新型コロナウイルスの感染源
新型コロナウィルスの感染源はヘビであることが学会誌に掲載されました。中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウィルスは今や地球規模で広がろうとしています。 ワクチンを開発するためには感染源を特定することが不可欠です。学会誌ではヘビの種類を「アマガサヘビ」や「タイワンコブラ」に特定しています。 これらのヘビは武漢市に生息しており同市内で食用として販売されていました。つまり新型コロナウイルスに感染したヘビを食した人が拡散させてしまったといえます。
後任は応勇上海市長
湖北省のトップが事実上更迭され、後任に上海市長応勇が選ばれました。新型コロナウイルスの猛威が世界中に拡散する中、習近平国家主席が下した決断は蒋超良・湖北省共産党委員会書記の更迭です。 応勇は習近平国家主席の側近と目される人物として知られています。2007年に上海市高級人民法院党組書記に任命され、2017年から市長を務めていました。 実は上海に移るまでは浙江省監察庁庁長を務めています。その当時習近平国家主席は浙江省委書記を務めており、最も評価していたのが応勇です。その縁もあって応勇は習近平国家主席の懐刀として要職に就いています。
新型コロナウイルスによる死者が増え続ける中国
中国国内では新型コロナウイルスによる死者が増え続けています。当初数十人程度であった感染者が1か月にもならない期間で数万人規模に膨れ上がっているのが実態です。 ここまで拡散した原因に中国国家の初動を指摘する人も少なくありません。感染者数など情報の隠匿も問題視されています。このように問題が深刻化した背景にはどういった真因があったのでしょうか。
初動に問題があったか?
新型コロナウイルスが世界中に拡散してしまったのは、初動に問題があったといえます。習近平国家主席は対応の遅れを認めましたが、これは異例中の異例でありことの重大さを物語っています。 一方安倍政権の初動対応については賛否両論です。反対派は「検査を強制的に義務化させるべきだった」「水際対策が手ぬるい」といった強硬的な主張を繰り広げています。 これに対して賛成派は日本は法治国家であるとの主張が前提です。そのうえで「その中で総理は精一杯の決断を行った」としており、両者の主張は平行線をたどっています。
情報の隠蔽などが疑われている
新型コロナウイルスの初動が遅れた原因として中国当局による情報の隠匿が指摘されています。それは感染者数の公表状況に表れています。 当初中国当局は感染者数を500人程度とアナウンスしていました。感染者数の拡散度合いも緩やかなもので、各国とも楽観視していました。ところが海外での感染者が確認されると、数万人規模であることをアナウンスしました。 中国当局は湖北省のトップを更迭することで、初動対応の不備について幕引きを図ろうとしているともいえます。
トップ交代で変わるのか?
湖北省のトップ交代で新型コロナウイルスの問題がすぐに解決するかといえば、簡単にはいかないと推測されます。後任の応勇は習近平国家主席の側近中の側近です。 中国共産党は良くも悪くも習近平国家主席の独裁体制が続いているのが現状です。これまで以上に習近平国家主席の意向が伝わりやすい体制になったことは間違いありません。 つまり問題解決のキーマンは習近平国家主席であり、その手腕にかかっているといえます。今後の動向が注目されるところです。