新型コロナウイルスの影響で内定取り消しになる学生
1分でわかるニュースの要点
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コロナショックで内定取り消しも
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政府は経済界に改善を要請
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続くコロナショックによる世界経済の悪化
業績不振で企業が内定を取り消す事態に
新型コロナウィルスの影響で広範な分野の企業が深刻な業績悪化に見舞われています。企業の業績悪化は新卒者の採用内定取り消しにまで発展しています。 人手不足による全体的な売り手市場とはいえ、懸命な就職活動の末勝ち取った志望企業の内定を取り消された就活生にとってはたまったものではありません。3月も中旬になって今更再度就職活動は不可能に近いといえます。
過去にはリーマンショックや東日本大震災で内定取り消しが問題に
過去にも企業の収益悪化が就活生を直撃したことがありました。記憶に新しいところでは東日本大震災のときに東北地域を中心に新卒者の内定取り消しが起こりました。 このときの影響は地域的な限定がありましたが、この度の新型コロナウィルスの影響は日本だけでなく世界全体にも及びそうです。日本ではオイルショックやバブル崩壊、リーマンショックなどでも新卒者の内定が取り消され社会問題化したことがありました。
政府が内定取り消しをしないよう要請
政府はこのような内定取り消しの動きを重く受け止め、経済団体に対して内定を取り消さないよう要請しました。 感染防止の観点から企業説明会が中止されるなど学生の就職活動そのものにも影響が出ていることから、政府は企業に対して最大限の経営努力やWebを利用した面接の実施などに関しても配慮を求めています。
コロナショックはアジアのみならず世界の景気悪化に
新型コロナウィルスは世界経済を直撃しています。観光業はいうに及ばずサプライチェーンがズタズタになったものづくり分野も大きな影響を受けています。株式市場はこのような実体経済の悪化に鋭く反応し、世界同時株安が深刻化しています。コロナショックによる世界経済への影響に迫ります。
観光業は大打撃。関連倒産の旅館も
世界中の観光地で閑古鳥が鳴いています。国をあげて人の移動を制限する傾向が世界中で強くなっています。観光地に人が来ないのは当たり前です。 人が来なければホテルや飲食店は直接影響を受けますし、土産品や物産も売れませんから、商売あがったりです。ツアー観光会社や観光バス会社では人員整理を始めたところもあります。
続落が止まらないアメリカ市場
アメリカ市場で株の暴落が止まりません。アメリカ・ニューヨーク市場では株式の変動が激し過ぎるときに取引を停止するサーキットブレーカーが1週間で2回も作動しました。 3月12日にはニューヨーク市場のダウ平均が終値ベースで過去最大となる2300ドルを超える下げ幅を記録しました。今後反動による上げ相場も起こりえるとは思われますが、傾向としてアメリカ市場の落ち込みは避けられそうもありません。
終息後もコロナショックが尾を引く可能性
新型コロナウィルスによる世界経済への影響は尾を引きそうな気配です。コロナウィルスの感染は次々と世界中に伝搬していきますから、一地域で感染が収まっても別の地域で感染が拡大することが起こると考えられます。完全収束には時間がかかり、世界経済に打撃を与え続けます。 一度止まった経済の歯車を再び動かすのはそれなりに大変です。倒産した会社が直ぐに復活したり、代わりの会社が直ちに出てくることは考えにくいと思われます。失業者の増加で消費マインドもおいそれとは元に戻らないと考えられます。就職環境の悪化も長引くと考えるのが自然です。