航空業界に大打撃を与える新型コロナウイルス
新型コロナウイルス感染拡大で航空会社の経営に打撃
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中国・韓国便に欠便が相次ぐ、日本の航空会社にも打撃
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インバウンド需要が高い店舗の殆どが売上前年比割れ
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航空各社は機内の消毒を徹底、検疫官も防護服着用
中国・韓国便を中心に欠便が相次ぐ
新型コロナウイルス感染拡大を受けて、中国・韓国便を中心に欠便が相次いでいます。特に韓国航空会社は、昨年から深刻化してきた日韓関係の冷え込みによって業績が悪化しており、今回の感染拡大が追い打ちをかける格好になっています。 また、日本の航空業界にも影響が出ており、JAL(日本航空)は17日からの上海便らを減便するなど、航空会社各社は厳しい経営が続いています。
インバウンドの需要が高いお店も軒並み影響を受ける
インバウンド(訪日外国人旅行)需要の恩恵を受けてきたお店も、軒並み影響を受けており、全国の百貨店業界の発表では、2020年度の売り上げ(速報)が前年売上比26.4%減と厳しい経営が続いています。 また、海外からの観光客に人気の家電量販店も売上の減少が止まらず、大手家電量販店ラオックスは160人の希望退職者を募集し、沖縄や北海道などの店舗を2月から閉店していくとしています。
空港・航空会社それぞれが対応を求められる
JAL(日本航空)は自社のウェブサイトを通じ、新型コロナウイルス感染対策を徹底していると強調しました。同社は北京、上海などから日本に到着した航空機は、夜間整備時に乗客が手に触れた箇所を中心にアルコールによる消毒を徹底しているとしています。
日本航空や全日空は機内の消毒などを徹底
日本航空と全日空は機内の消毒を徹底しており、テーブルや肘掛けなどのアルコール消毒を実施しています。両社は「新しい空気清浄器は機外から新しい空気を取り入れて循環させ、約3分ですべて入れ替わる仕組み」と安心して搭乗できることを強調しています。 日本航空は「機内は密室というイメージがあるので、お客様に安心してもらうため」と、自社のウェブサイトに文章を載せたことについて説明しています。
空港は検疫を強化し検疫官も防護服を着用
入国規制が始まる9日午前0時を前に、日本では成田空港・関西空港の混雑が続きました。韓国からの最終便からはおよそ130人が仁川(インチョン)から到着し、防護服やゴーグルなどを着用した検察官が体調や発熱の有無を確認しました。 また、今日9日の午前8時25分の便で韓国から入国した乗客に対しても、防護服やゴーグルなどを着用した検察官が対応し、用意したチェックカードを使い健康状態の確認を行いました。
終息が見えぬ新型コロナウイルス
日本では先月初め頃から新型コロナウイルス感染拡大が懸念されるようになりました。特に大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の船内感染の報道によって、政府の感染対策への不安が広がりました。 この状態はしばらく続くと見られ、今のところ終息する気配はありません。韓国の航空会社では、従業員に短期の休職を呼びかける動きが見られ、雇用をはじめとする経済にも大きな影響が出始めています。