新型コロナの感染患者を選手村で受け入れる案
1分でわかるニュースの要点
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新型コロナ患者の受け入れに選手村利用の可能性
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民間の協力なしで多くの人数を収容可能
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HARUMI FLAG購入者から不安の声も
新型コロナ患者を選手村で受け入れるメリット
新型コロナ患者を選手村で受け入れるメリットとしては、「民間の協力を得ずに済む」「大規模人数を収容可能」といったことが挙げられます。どちらも新型コロナへの対策としては、非常に重要なポイントです。
民間の協力を得ずに済む
これまでも国や自治体は、新型コロナウイルスの患者を収容するために、病院やホテルといった民間施設に協力を要請してきていました。しかし受け入れ態勢を整えられなかったり近隣住民からの反対があったりで、協力を得られないケースも少なくありませんでした。 選手村を利用するという形であれば、民間の協力がなくともまとまった病床の確保が可能です。
大規模人数を収容可能
新型コロナウイルスの患者は、今後まだ増え続けていくだろうと考えられているため、少しばかり病床を確保するだけでは焼け石に水でしかありません。 しかし選手村はマンション21棟で構成されており、最大で約18,000人もの人が過ごせるような設計となっているため、大規模人数の収容が可能です。外部と隔離しやすい点も、新型コロナウイルスの患者を収容する場所としてはうってつけと言えます。
新型コロナ患者を選手村で受け入れるデメリット
これだけのメリットがあるにも関わらず、未だに選手村での新型コロナウイルス患者の受け入れは行われていません。それは、選手村での新型コロナウイルス患者受け入れには看過できないデメリットも多く存在します。
曰く付き物件になる
新型コロナウイルスの患者が選手村に収容された場合、そこで容体が悪化して亡くなってしまう人が出てくることも十分に考えられます。そうなるとその物件は曰く付き物件になってしまい、資産価値がグッと下がってしまう可能性が出てきてしまいます。 それは選手村を手がけた不動産デベロッパーからすれば、決して好ましいことではありません。
すでにHARUMI FLAGを購入している人も
選手村の建物は東京オリンピック・パラリンピック終了後に、「HARUMI FLAG」というマンションとして利用されますが、すでにHARUMI FLAGを購入している人もいます。 HARUMI FLAG購入者にとってみればいくら人道的支援とは言え、自身の将来の住まいが病床として利用されるのは、決して気持ちのいいことではないはずです。
五輪選手が入居を嫌がる可能性
新型コロナウイルスの患者収容に使われた場所ということが伝われば、オリンピック・パラリンピックの選手が入居を嫌がる可能性もあります。そうなると入居を嫌がる選手のために別の滞在先を手配するか、最悪の場合は一から選手村を作り直さなければなりません。 「コンパクト五輪」を謳っている東京オリンピックにとって、これ以上の予算増は痛手以外の何物でもありません。