選手組織が東京オリンピック延期を要請
1分でわかるニュースの要点
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東京オリンピックの行方はいかに?
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延期は止む無しか
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あちらを立てればこちらが立たず
東京オリンピックの開催是非については、タイムリミットが近づいています。 中止だけは避けたい関係者といたずらな運命に翻弄されながら人生を賭けた戦いに挑む選手たちとの妥協点は延期ということになるのでしょうか。 いろんな思惑がある中では最終決断に多少の批判があるにせよ、何よりも譲れないことは安全・安心が確保されるのかという点につきます。
新型コロナウイルスの影響で開催が懸念されている東京オリンピック
東京オリンピックは今、ありとあらゆる場面で開催是非について問われています。 刻一刻と変わる情勢と日に日に増える感染者を前に、開催するとしても中止・延期となるとしてもタイムリミットは近づいてきています。 開催国である日本としては難しさが増すこの局面での発言や動向が注目されています。
世界各国での感染拡大で調整ができないアスリート
今の状況でオリンピックが開催されるのか否かと世間を揺るがしていますが、人生を賭けた勝負を挑むアスリートにとってはただ事ではありません。 やっとの思いで出場権を勝ち取った選手もいれば、選考レース途中で気を張ったままの選手もいます。 ただでさえ調整の難しい「魔物が住んでいる」と言われるオリンピックを前にして、世界中でトレーニング場の閉鎖や公式試合の延期などが相次いでおり、どこの国のどの競技の選手も多かれ少なかれ普段通りの調整が出来ない状態でいます。
安倍首相は延期を容認する構え
安倍首相は3月23日の参議院予算委員会の中で中止は念頭にないものの「完全な実施が困難な場合は延期の判断を行わざるを得ない」と言及しています。 IOC(国際オリンピック委員会)は大会の開催について具体的な検討を始め、4週間以内に結論を出すと発表しました。 4か月後となった7月24日の開会式までに終息できているのか先が見えずにパンデミック(世界的な大流行)となってしまった未曽有の事態の中、判断の時が迫っているといえます。
東京オリンピックは延期せざるを得ない
アスリート・競技関係者・観客など世界各国から多くの人が集まるオリンピックにおいて、安全・安心に開催できるかということは必要最低限の条件です。 かつて戦争以外で中止となったことのない平和の祭典ですが、このまま不安要素を取り除けないとなると延期も止む無しとなってしまうのでしょうか?
どこが延期を宣言するかが鍵を握るか
カナダは新型コロナウィルスによる選手やその家族の健康と安全についての直接的なリスクの他、競技を行うトレーニングが出来る環境にないとして2020年夏のオリンピックへの不参加を表明しました。 フェンシング男子ドイツ代表のマックス・ハルトゥング選手も予定通りに開催する場合は出場を辞退すると表明しており、個人単位でも国家単位でも続々と結論を出してきています。 開催についての最終決定権はIOC(国際オリンピック委員会)にあると言われていますが、いつ・どこが正式に延期を宣言するのかには注目が集まっており、開催国である日本は感染症対策や終息の見込みの状況をつぶさに調査・報告を行った上でIOCとともに判断をしていく必要があると言えます。
延期した場合の経済的損失は未知数
オリンピックの長い歴史を紐解いても延期は例がありません。 延期となった場合の経済的損失は試算を行っている専門家もいますが未知数です。 インフラ整備・スポンサー各企業の広告宣伝活動など今までに投じてきた費用の他に、施設の維持管理・選考大会の再設定など、延期の時期や内容などによってこれらの新しくかかる費用が上乗せされるため、今時点では正確に想定することは難しいのです。
責任を負いたくない各者のチキンレースが始まる
中止・延期・開催のどれを選んでも立場が変われば意見も変わり、何らかの批判は避けられないと思われます。 この稀に見る難しい局面では責任の所在を明らかにしたくないと言う思いも強まり、誰が最終判断を下して矢面に立つのかのせめぎ合いとなるのかもしれません。