プロ野球開幕が延期へ。専門家チームがプロ野球とJリーグに延期を提言。猛威を振るう新型コロナウイルス。

専門家チームがプロ野球の開幕とJリーグ再開延期を提言

1分でわかるニュースの要点

中止・無観客開催が続出するスポーツイベント
日本のプロ野球とJリーグは対策連絡会議を設置
計り知れない新型コロナウィルスの世界的経済損出

アメリカが予算83億ドルの新型ウイルス緊急対策法を成立。感染拡大阻止への効果は？アメリカのトランプ大統領は6日午後、新型コロナウイルス対策の緊急予算を盛り込んだ法案に署名しました。この法案の成立により、緊急予算として約83億ドル（約8,700億円）がワクチンの開発や企業への支援などに使われることになります。アメリカでも日々感染拡大を続けるコロナウイルスに対し、米議会は超党派で対策に乗り出す方針を示しました。

無観客のオープン戦を行っているプロ野球とリーグを中止しているJリーグ

新型コロナウィルスが世界中で猛威を振るっています。日本においては現在が大流行に移行するかどうかの瀬戸際であり、政府の要請もあって大衆が集まる様々なイベントが中止や無観客開催に追い込まれています。プロ野球は2月29日（土）～3月15日（日）に開催予定の今季オープン戦全72試合を無観客で行っています。一方のJリーグは3月15日までに予定していた全ての公式戦を中止しています。対象となる試合はJ1、J2、J3、YBCルヴァン杯計94試合です。またプロ野球は3月9日の会見で3月20日の開幕を断念し延期することを発表しました。

提携して新型コロナウイルス対策を練る両者

日本野球機構（NPB）と日本プロサッカーリーグ（Jリーグ）は3月3日に両者で新型コロナウィルス対策連絡会議を設置し、連絡会議のもとに専門家チームを置きました。試合の開催やスタジアムの運営、選手等への感染防止などに関して新型コロナウィルスにどう立ち向かうか、両法人の問題意識は共通する部分が多いため、新型コロナウィルスに関する情報収集・分析等を共同で行うこととしています。

多くのスポーツで新型コロナウイルスへの対策を協議

多くの観客が集まるスポーツイベントは音楽ライブなどと並んで新型コロナウィルス感染者のクラスターを作りやすいとされています。このため世界中で多くのスポーツ関係者が新型コロナウィルスへの対策に頭を悩ませています。

高校野球は無観客での開催を目指す

3月19日から阪神甲子園で開催が予定されている第92回選抜高校野球大会は無観客で開催される方向です。新型コロナウィルスの感染拡大が止まらない中、高校野球関係者は観客や選手等への感染懸念と出場が決まっている高校球児達の夢の実現の間で揺れ動いていました。無観客試合による大会の強行を決めたことに関しては、多くのスポーツ大会が中止に追い込まれていることから、賛否両論の声があがっています。

大相撲は無観客で場所がスタート

3月8日大相撲春場所が大阪で開幕しました。日本の国技とされる大相撲も開催中止か無観客開催かで揺れていましたが、無観客での開催が決まりました。大相撲の本場所が無観客で開催されるのは、終戦の年だった1945年夏場所以来75年ぶりのことです。関係者と報道陣だけが見つめる中、淡々と取り組みが進んでいきます。

感染拡大阻止を目指すも経済的損失解消が難しく

新型コロナウィルスによる経済的な損出は甚大なものになりそうです。観光分野はいうに及ばず世界中で人や物の動きが制限されることによる経済活動の停滞は深刻です。無観客開催を余儀なくされているプロスポーツなどの経済的な損出は今後のリーグ運営にも影響が出る可能性があります。

無観客試合による経済的損失

大相撲春場所の無観客開催による損出はチケット収入だけで10億円を超えるとされています。春場所の後に予定されていた春の巡業も今のところ開催できる見通しが立たず、大相撲界の大きな収入源が失われる可能性が高くなっています。高校野球の方はもっと深刻です。関西大学の宮本勝浩名誉教授が無観客開催される選抜高校野球大会の経済的な損出を試算し、入場料、交通費、宿泊費、グッズ代などを合わせると233億円の損出になるとの結果を出しました。

感染拡大阻止への対抗策はなし

今のところ新型コロナウィルスの感染拡大阻止に向けた決定打は見つかっていません。ワクチンの開発や特効薬の開発が期待されますが、まだまだ時間を要しそうな気配です。日本を含め世界の各国では感染者のピークをできるだけ小さくするとともに、感染爆発をできるだけ後ろにずらすための時間稼ぎに注力していますが、これらもどれくらいの効果があるか現在では見通せないのが現実です。

終息が見えぬ新型コロナウイルスが与える影響は大きく

世界中で株価下落が止まりません。新型コロナウィルス感染拡大による経済的な影響が足下まで迫っています。スポーツイベントや音楽ライブを始め数々のビッグイベントが中止に追い込まれ、消費活動全体が小さくなっています。加えて今や世界経済はグローバル化の時代です。人や物が国境をまたいで動き回ることによって世界経済は成り立っています。新型コロナウィルスの感染拡大はこの人と物の動きを止めてしまいます。今後の世界経済損出への影響は計り知れません。

新型コロナウイルスの影響を受け韓国、中国からの入国制限を行う方針。安倍政権の狙いとは？日本政府は今月5日、新型コロナウイルス対策の一環として、中国・韓国からの日本への入国制限を実施すると発表しました。ビザ（査証）の効力停止を3月9日からとして、今までの滞在歴のある外国人だけを対象にしていたビザの発給停止の範囲を広げていく方針です。また、両国からの入国者に対して、感染の有無に関係なく2週間の自宅待機を要請するとしています。