パチンコ店に対しついに休業指示へ。政府も特措法改正で罰則を検討。

パチンコ店に対しついに休業指示へ

1分でわかるニュースの要点

全国でパチンコ店への休業要請が拡大
大阪府が要請に応じないパチンコ店の店名を公表
政府では休業要請に応じないパチンコ店への罰則を検討

大阪・吉村知事が休業指示を出すことを検討

大阪府の吉村知事は、新型コロナウイルス対策特別措置法に基づき、4月24日(金)に休業要請に応じないパチンコ店の店名公表に踏み切りました。しかし、店名を公表されてもなお営業を続けるパチンコ店があることを受け、要請よりもより強いレベルである休業指示を出すことも検討しています。

再三の休業要請に応じなかったパチンコ店

再三の休業要請があったにも関わらず、一部のパチンコ店では依然として営業を続けています。休業をしない理由として従業員の生活を守るためという名分をあげていますが、本音としては休業により収益減をおそれての営業継続であることが伺えます。営業を継続しているパチンコ店が3密の場として残り続けていることは問題です。

店舗名公表も逆効果に

通常の店舗では、都道府県や政府から店舗名を公表されることで、顧客からの信頼が下がり、集客がしにくくなります。しかしパチンコ店の場合は、店舗名を公表がかえって集客アップの追い風となってしまっています。

6店舗も休業要請も要請に応じたのは3店舗のみ

大阪府で店舗名を公表し、休業要請を行ったのは大阪市の「丸昌会館」「だるま屋」、枚方市の「ベガス1700枚方店」、堺市の「P.E.KING OF KINGS 大和川店」「HALULU」「ザ・チャンスα」の6店舗です。この内で、店舗名公表を受けて休業をしたのは「丸昌会館」「だるま屋」「ベガス1700枚方店」の3店舗のみで、残りの店舗は今もなお営業を継続しています。

営業中のお店には県外からも多数の客

休業を行うパチンコ店がある一方で、休業を行わず店舗名を公表されることがかえって宣伝効果となる事態が発生しています。遊戯を行いたい顧客からすれば、行けば必ず営業している店舗名が一目瞭然でわかります。今もなお営業を継続しているパチンコ店には、県外からも多数の客が押し寄せる状況となっています。

全国に広がるパチンコ店の休業要請

パチンコ店に対する休業要請は、大阪府のみではなく全国へ拡大しています。東京都についても、4月28日(水)に店舗名を公表し休業要請を行うとしており、今後も店舗名公表・休業要請の流れが各都道府県で行われていくものと思われます。

政府も特措法改正で罰則を検討

政府側でも、各自治体が行う休業指示に対し、多数のパチンコ店が従わない場合には罰則を検討する考えであることを明らかにしています。現在の新型コロナウイルス特措法では、休業指示後の罰則は設けられていないため、実際に罰則が課されるのは法改正後となります。法改正の具体的なスケジュール等は公開されていませんが、新型コロナウイルスの収束に向けてスピード感のある対応が求められます。

身勝手な客の言い分とは

緊急事態宣言後にもパチンコ店に通う客からは、「自己責任で行けば問題ない」「店が開いているのだから行く権利はある」等のような身勝手な言い分もあがっています。身勝手な言い分の背景にあるのはパチンコ依存症であり、これらはパチンコ店に行くことを肯定化しようする言い分です。パチンコ店による拡散防止を防ぐためには、パチンコ依存症に正面から向き合うことが求められます。

早急に強硬策を取るべきなのか？

パチンコ店の休業問題について、強硬策をとればかえって営業を続けるパチンコ店の収益拡大、客の集中による感染リスク拡大につながる可能性があります。休業要請や休業指示が各自治体ごとでバラバラな対応ではなく、政府の法に基づいて足並み揃えたものでなければ、上記のリスクにつながりやすくなります。政府によるスピード感のある法整備が求められるところです。