パパ活の光と闇を徹底分析。パパ活詐欺などパパ活にまつわる問題を考察。

1分でわかるパパ活

パパ活とは

経済力のある男性とのデートで報酬を得る
犯罪・詐欺事件に発展する事案が続発
警視庁が取り締まりを強化

斎藤涼介容疑者を逮捕。精神鑑定の可能性やネットでの出会いの危険性を考察。「新潟女性刺殺事件」は2019年11月15日21時過ぎ、JR新潟駅の側にある雑居ビルから「女性が倒れている」との通報で発覚しました。飲食店の店員だった女性は残念ながら搬送先の病院で亡くなり、犯人は3日後には逮捕されています。今回は犯人がイケメンであり、被害者とインターネット上で知り合ったことでも話題となった「新潟女性刺殺事件」について解説します。

パパ活とは

「パパ活」と呼ばれる男女間の活動が話題となっており、テレビドラマまで制作されました。「パパ活」とは、女性が経済力のある男性とデートすることで対価が支払われることです。そのため、「デートをするだけでお金が稼げる」アルバイト感覚でいる女性も少なくありません。そこで、パパ活の仕組みや問題について紹介します。

女性が年上の男性と食事やデートをしその対価として金銭を受け取ること

「パパ活」とは若い女性が経済的に余裕のあるミドルエイジの男性と、擬似デートや食事をすることで報酬を受け取るシステムのことです。そもそも「パパ活」は「交際クラブ・デートクラブ」といった呼称でした。しかし性風俗をイメージさせることから、日本最大手の「ユニバース倶楽部」が呼称を変更したものです。その結果2010年代半ば頃から急速に拡大するようになり、2017年には「パパ活」をテーマとしたドラマまで制作されています。

アプリやSNSの発達によりパパ活は活発に

「パパ活」が急速に浸透・拡大した背景には風俗をイメージさせない呼称もさることながら、アプリやSNSの発達が大きく影響しています。とりわけ「パパ活」を始めたいと思っている女性にとって、アプリやSNSの発達は自宅でいつでも手軽に始められることにつながり、参入のハードルを大きく下げたといえます。また男性にとっても「パパ活」は出会い系サイトとは異なり、双方の目的がはっきりとしているため利用しやすいといったメリットがあります。

パパ活の光と闇

「パパ活」が浸透・拡大したことによって、お金を必要とする女性は大きなチャンスを得ることができました。男性にとっても若い女性とデートすることで心が癒されるといった、いわばウィン・ウィンの関係が成り立ったのです。その一方で、犯罪に巻き込まれたり詐欺に遭うといった被害も生まれています。そこで「パパ活」を取り巻く光と闇について解説します。

金銭的に厳しい女性がチャンスを掴むことができる

「パパ活」を始める女性の多くは金銭的に余裕がない人々です。また大きな夢を抱きながら、その資金繰りに困っている人も少なくありません。とりわけ学生や事業を起こしたいと思っている女性は時間的な余裕もなく、アルバイトだけでは十分な金銭が得られないのが現状です。しかし「パパ活」であれば、経済的に余裕のある男性と擬似デートをするだけで大きな金額を稼げます。つまり金銭的に厳しい女性がチャンスを掴むには、うってつけのアルバイトだといえます。

必ずしも体を売る必要はない

「パパ活」の大きな特徴は「援助交際」とは異なり、必ずしも体を売る必要がない点です。そのため当初は若い女性がアルバイト感覚で簡単に取り組んでいました。しかし「パパ活」をする女性が増えると顧客獲得のため体を売る女性が増加してきます。また、そういった噂を聞き付けた男性も増えているのが現状です。つまり純粋に「パパ活」で稼ぎたい考えている女性と体を目当ての男性との間にギャップが生まれます。そこで様々なトラブルの原因となっているのです。

金銭感覚が狂い、働くことに喜びを見出せない

最初は学費や夢の実現のために「パパ活」を始めた女性が、次第に学校を中退したり夢を諦める事例が増えています。これは短時間で大きな金額を稼げることで金銭感覚が狂ってしまい、働くことに喜びや充実感を見いだせなくなったことが原因です。一度金銭感覚が狂ってしまうと元に戻すのは至難の業だといわざるを得ません。そのため「パパ活」を本職にしてしまったり、体を売ることで大きな報酬を得ようとする女性が急増しているのです。

犯罪に巻き込まれる可能性も

「パパ活」が広く浸透していくと様々な人が参入します。しかも男女間の欲望は非常に深いことから、そこにつけ込んで犯罪を犯す者も出てきます。男性が犯罪巻き込まれるケースとして多いのが「美人局」です。「パパ活」の現場を写真などに撮られると男性は後ろめたさもあり、通報できず支払うことも少なくありません。女性が犯罪に巻き込まれるケースには暴行やストーカー被害があります。「パパ活」は疑似恋愛ですが、男性側が暴走してしまうことで思わぬ犯罪に発展してしまうのです。

対価が支払われないことも

ツイッターなどを利用して個人で「パパ活」している場合、対価が支払われないことは頻繁にあります。「パパ活」をしている女性の大半が家族には内緒にしています。つまり被害に遭っても泣き寝入りしてしまうケースが圧倒的に多いため、悪者に付け込まれるのです。また体を売っていると、「パパ活」そのものが「善良な風俗に反するもの」となり民事で訴えることができません。刑事事件であれば「詐欺罪」が適用される可能性はありますが立証が難しいのが現実です。

なぜパパ活をする女性が多いのか？その心理は？

ここ数年「パパ活」に関する犯罪被害が多く報道されいるにも関わらず、未だに辞められない女性も少なくありません。その理由として「パパ活」は体を売らないため「風俗ではない」といった言い訳が成り立つ点があります。また「学費や夢の実現のため」といった大義名分があることも理由の一つです。また短時間で大金が稼げるため、金銭感覚が狂ってしまうこともあげられます。これは薬物依存症にも近い感覚があるため、抜け出すことは非常に難しいといえます。

警視庁はツイッター上でパパ活の取り締まり強化

ツイッターを利用した「パパ活」は性被害や児童ポルノの拡大といった犯罪を生み出しています。そこで、愛知県警ではツイッターに直接返信して注意を促す取組みを2018年から実施しました。これまで警視庁の取り締まりといえばサイバー補導が主流でしたが、愛知県警の取組みによりアカウントを削除する者が続出するなど大きな効果を上げています。そのため警視庁をはじめ全国の警察でも愛知県警方式を取り入れ、ツイッターへの直接返信を行うことで「パパ活」の取り締まりを強化しているところです。

パパ活の税金問題

「パパ活」において注意が必要なのが「税金問題」です。具体的には「パパ活」で得た報酬が年間110万円を超えた場合は「贈与税」の対象になります。また年間20万円を超える報酬を得た場合には「所得税」となり確定申告が必要です。一般的に「パパ活」の報酬はバレにくいと考えられています。しかし銀行の取引履歴やマイナンバーの提示などから「脱税」は判明しますので、正しい手続きを行うことが重要です。

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まとめ

「パパ活」は体を売らないことを前提に、男女のニーズがマッチした活動として拡大・浸透してきました。しかし多くの人々が参入することで、犯罪被害や金銭感覚が狂うなどの問題が続出しています。金銭的に厳しい女性にとって「パパ活」は非常に即金性の高いアルバイトですが、安易に参入せず「闇」の部分をしっかりと見極めた上で対応することが大切です。