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オーストラリアの山火事が止まらない。コアラなど多くの動物が犠牲になっている火災に迫る。

 

もくじ

止まらないオーストラリアの山火事

止まらないオーストラリアの山火事

  • コアラやカンガルーなど多くの動物や住民が犠牲に
  • 火災の原因となっているインド洋ダイポールモード現象
  • モリソン首相への批判と今後の対応策

史上稀に見る高温のオーストラリア

オーストラリアの気象局は今年に入り「2019年は観測史上で最も熱くて乾燥した1年だった」と発表し、今回の森林火災の影響の一つであるとしました。 先月18日には12月史上初めての41.9度を記録し、すべての州で連日の気温が40度を超える日が続いています。 南半球のオーストラリアは乾燥する夏をむかえて例年12月頃に森林火災が発生するとはいえ、近年の火災の規模が段々と大きくなっていることが問題視されています。

500万平方ヘクタール以上の面積が燃える

今回の火災の延焼面積は推定1,000万ヘクタールともいわれ、既にイギリスの国土に匹敵するほどの面積が焼き尽くされました。 最も被害を受けている東部のニューサウスウェールズ州では500万ヘクタール以上に影響を及ぼし、2000軒近い住宅が全焼しています。 ビクトリア州や南オーストラリア州も被害が大きく火災で丸ごと破壊された街や、アデレードヒルズ地区のワイン生産の3分の1に相当する1,100ヘクタールが焼失した可能性があるとされています。

昨年9月からの火災で多くの犠牲

(画像:Unsplash

昨年9月から発生したこの火事は、5か月経っても未だ鎮火せずに多くの犠牲を出しています。 火災より立ち昇る煙はオーストラリアのみならず、1万km以上離れた南米のチリやアルゼンチンでも観測されるほどで、今後さらに被害が拡大される見通しです。現在の被害について以下で説明します。

50%以上のコアラが死亡か

オーストラリアは独特な生態系を持ち、植物の85%と哺乳動物の80%は他の大陸では見られない種類だといわれています。 今回特に犠牲になっているのはコアラやカンガルーなどの哺乳類、鳥類、爬虫類の野生動物で約10億匹と試算する生態学者もいます。 50%以上のコアラが死亡するのではといわれています。コアラが飛びぬけて被害を受けている理由には、動きが鈍く逃げ遅れてしまうことや、主食であるユーカリの葉に引火性の高い油分が含まれていることも大きな要因とされています。

人間も24名死亡

被害は広がる一方で24名の住民が死亡しました。消火活動にあたっていた消防士を含めると死者は28人にのぼっています。 オーストラリアの森林火災として最大級の規模となってしまいました。2009年2月7日にビクトリア州で173名が死亡した山火事「ブラックサタデー」から10年が経ったところです。

火災の原因はインド洋ダイポールモード現象

火災の主要な原因は気候変動の影響にあります。温暖化や熱波に加え、3年間にわたる干ばつや記録的な高温、異常ともいえる雨不足が続く中での森林火災でした。 この気候変動には、インド洋ダイポールモード現象が大きく関わっているとされます。どのような因果関係があるのか詳しくみていきます。

インド洋の海水温上昇

インド洋ダイポールモード現象とはインド洋において、西側の海水温が異常に上昇し反対に東側の海水温が平年値より低くなることで生じる気候変化をいいます。 何年かに一度起こるインド洋ダイポールモード現象は5月頃から発生し12月には終息に向かい、エルニーニョ現象のように世界各地に干ばつや猛暑などの異常気象を引き起こします。 今回のオーストラリア森林火災もインド洋ダイポールモード現象の影響が大きく、事態が悪化しているとされています。

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