首里城が火災によって正殿が全焼
首里城正殿全焼
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世界遺産「首里城」で火災発生
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正殿などが11時間にわたって燃え続けた
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政府と沖縄県は一刻も早く「首里城」を再建する意向
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深夜から31日午前中にかけて火災が発生
「首里城」の火災は10月31日午前2時ごろに発生しました。消火作業は夜通し続けられて、約11時間後の31日午後1時まで行われました。 建物の周囲には放水設備が設置されていましたが、建物内部には消火装置がなかったことから延焼したようです。正殿を含めた「首里城」の敷地のべ4800平方メートルが焼失しました。
正殿から出火か
詳しい出火原因は警察と消防が共同で調査していますが、31日午後の段階では火災の出火元は正殿とされています。31日午前2時40分ごろに火災報知器の作動が検知され、消防に正殿で火災が起きているという119番通報がありました。 正殿は「首里城」のシンボルとなっている木造3階建ての赤色の建物です。付近では10月27日から11月3日まで「首里城祭」が開催されており、31日未明にも準備が行われていたとされています。
けが人はなし
火災の被害に遭ったのは「首里城」の正殿、北殿、南殿など7棟です。那覇市消防局は消防車両53台、消防関係者171名を動員して消火作業に当たりました。 「首里城」の敷地約4800平方メートルが燃える大規模火災となりました。付近の住民は直後に避難誘導されており、消火作業をしていた1人が熱中症に似た症状で病院へ搬送されたことを除けば、けが人は出ていません。
首里城
首里城（画像：Photock）
「首里城（別名スイグスク、ウグシクなど）」は沖縄県那覇市にある城跡の復元建造物です。建物は火災や戦災で何度か焼失しており、現存していません。「首里城」は城の跡地として日本の史跡や世界遺産として登録されています。 以下で「首里城」にまつわる情報をご紹介していきます。
2000年に世界登録
「首里城」は琉球王朝を象徴する王城です。創建年代は不明ですが、およそ14世紀末に建造されたと考えられています。現在「首里城」として知られている建築物は、1958年から1992年にかけて復元されたものです。 1972年、沖縄返還後に「首里城」の跡地である「首里城跡」が国の史跡に指定されました。そして2000年に「首里城跡」と沖縄本島南部に点在するグスク（琉球王朝様式の城）が、「琉球王国のグスク及び関連遺産群」としてユネスコの世界遺産に登録されました。
今回の焼失は5回目
「首里城」は2019年10月31日の火災を含めるとこれまでで5回焼け落ちています。 1度目は1453年の時の琉球王朝の王位争いの際に起きました。2度目と3度目は1660年と1709年に火災で焼失し、4度目は1945年の第2次大戦の沖縄戦でした。「首里城」の建物はその都度、再建や復旧されてきたのです。
それぞれの反応
首里城石碑（画像：Photock）
「首里城」は1989年に復元工事が始まり、2019年1月に約30年かけて全工程が完了して完成したばかりでした。それだけに、「首里城」の主要な建築物が全焼した今回の火災は、大きな反響を呼んでいます。 地元の那覇市市長、日本政府、そして一般市民の反応を最後に紹介します。
