休業する店舗を狙った空き巣が相次ぐ
1分で分かるニュースの要点
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コロナ自粛で空き巣が急増
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休業の張り紙を外す店舗も、金目のものは店外で保管
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子どもが空き巣と鉢合わせするケースも
緊急事態宣言で休業する店舗を狙った空き巣
政府は16日に緊急事態宣言を全国の地域に拡大すると発表しましたが、感染拡大を受けて飲食店や学校の休校など外出が自粛される中、繁華街の飲食店などでは早くも窃盗や空き巣といった犯罪が起きています。 大阪府の繁華街北新地では緊急事態宣言が発令された7日から空き巣被害が発生しており、高級ウイスキーや釣銭などが盗まれるといった被害が発生しています。
休業を知らせる張り紙が犯罪者には好都合
緊急事態宣言を受けて繁華街の飲食店などが営業を自粛していますが、休業を知らせる張り紙が呼び水となって窃盗被害にあうケースが増加しています。 休業中の店舗や事務所では休業を告げる張り紙がされていますが、犯人にとっては店内に従業員らが不在であるという目印にもなってしまい、更に外出自粛によって人通りが少ないことで空き巣が侵入しやすい状態になっています。
お店ができる対応は?
飲食店では空き巣被害防止の対応として出入口や窓の施錠の徹底、現金や高価な商品は置かない、防犯カメラの設置を行うとしています。大規模繁華街を抱える大阪府警察府民安全対策課では、「対策を徹底してもらい、被害を減らしたい」と防犯対策の徹底を呼び掛けています。 大阪府では空き巣や窃盗の対策に積極的に乗り出しており、「安(あん)まちメール」というメールサービスを始め、犯罪発生情報とそれぞれの被害を防止するための防犯対策情報を警察からリアルタイムでメール送信しています。
すでに張り紙などを外す店舗
被害にあった店舗では既に張り紙を外して再発防止に努めています。張り紙は顧客に臨時休業を知らせる目的で貼っていましたが、同時に犯罪者にも店内に誰もいないことを知らせてしまっていました。 全国的に外出自粛ムードが高まっていることで繁華街でも人通りが少なくなっており、犯罪者にとっては絶好の機会となっています。
金銭や金目のものを店舗以外の場所で保管
空き巣や窃盗といった犯罪が多発している大阪府では飲食店で数十万円が盗まれるといった事件が起きています。また休業店が増えたパチンコ店の景品交換所を狙った窃盗犯罪も数件起きており、火事場泥棒的な犯罪は増加傾向にあります。 神奈川県でも犯罪の増加が見られ、窃盗など盗みを目的に空き家に侵入するケースは前年比1.7倍の計44件にまで増加しています。
空き巣が家に押し入るケースも
空き巣が宅配便業者などと偽って家に押し入いったケースも見られます。また外出中の子どもや女性などの後をつけ強引に家の中に侵入するといった犯罪も見られ、外出自粛で人通りが少なくなっていることが原因になっていると思われます。 学校の休校によって子どもが被害者になるケースも増えており、各都道府県では警察のホームページなどを通じて窃盗犯への対策を公開して注意を呼びかけています。
子どもが空き巣と鉢合わせるケースが増加
この度の全国緊急事態宣言によって子どもだけで留守番をすることが多くなっており、警察でも空き巣などの犯罪に巻き込まれない対策を講じるように呼びかけています。 愛知県では留守番をしていた子どもが空き巣と鉢合わせする事案が起きており、先月23日には1人で留守番をしていた小学生の男児が侵入してきた男2人と鉢合わせし、クレジットカードや貴金属類などを盗まれるといった事件が起きています。