競馬は無観客でレースを実施
1分で分かるニュースの要点
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公営ギャンブルはオンラインで投票券販売
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野球やサッカーはチケット収入減で収益悪化
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競輪はオンラインシステム導入の遅れが響き販売減
新型コロナウイルスの影響を受けにくい競馬
日本中央競馬会(JRA)は2月29日から無観客でのレースを開催してきましたが、今後も引き続き無観客でのレースを行うとしています。競馬など公営ギャンブルは無観客でもオンラインで投票券を購入することができることで感染リスクがないこと、また密集状態による集団感染リスクを少なくことを理由に挙げています。
無観客にすることで集団感染リスクは少ない
4月7日に発令された緊急事態宣言の影響で開催の行方に注目が集まっていましたが、JRAは無観客にすることで集団感染のリスクは軽減できるとし、12日に阪神競馬場で桜花賞、19日には中山競馬場で皐月賞のG1レースを開催する予定です。 ただ騎手の感染リスクを軽減するために土曜日、日曜日で異なる競馬場へ移動しての騎乗を認めない方針です。 JRAでは職員3人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されており、関係者への感染が広がった場合は開催の中止もあり得るとしています。
オンラインで馬券は購入できる
国内メディアによるとJRAのインターネット競馬投票サービス「即PAT」への加入者数が激増し、2月23日までに前年の約4.95倍となる14,743件になったと伝えています。 電話や複数のオンラインサービスを合わせた投票券購入者は444万9,241人で、無観客でも馬券売り上げを維持することができる大きな要因となっています。 オンラインでの馬券の購入額は通常の販売数より大きくなる傾向にあり、1人当たりの購入平均額は3月8日現在で約1万8千円となり、昨年の平均1万6千円より2千円増となっています。
基本的に屋外で行われる
競馬、競艇、競輪などの公営ギャンブルは基本的に屋外で行われるため、観客が密集しない限り新型コロナウイルス感染のリスクは軽減されます。 しかし今月の2日に岡山県の玉野競輪場で選手1名が感染していることがわかり、2日から4日のレースが中止となりました。公営ギャンブルが新型コロナウイルス感染で中止となるのは初めてのことです。 関係者の話によると競輪に関しては選手同士の激しい接触があることから、今後の全ての競技が中止される可能性があるとしています。
無観客であればスタッフ等の人員は最低限で済む
無観客にすることで公営ギャンブルそれぞれの売り上げにかなりの影響が出ることが予想されていましたが、無観客によってスタッフ等の人員は最低限で済むため固定費を抑えることができるというメリットも生まれました。 3月29日にG1レースとして初めて無観客で開催された高松宮記念の売り上げは、127億134万円(前年比100.4%)とほぼ前年の売り上げを維持しました。 今のところ経費などを差し引いた純利益は発表されていませんが、JRAは大きな落ち込みはないとの見通しを示しています。
なぜ野球やサッカーは開幕延期となるのか
プロ野球やサッカー(Jリーグ)の主な収入源は入場料に頼っていますが、観客を動員した場合は密集・密接となり感染が危惧されます。また選手間では会話や接触プレー、ロッカールームやシャワー室の管理など課題が多く、短期間でこれらに対処することは難しいとし開幕延期を判断した模様です。
野球やサッカーの選手で感染者がいる
プロ野球やサッカーの選手の中にも感染者が確認されており、プロ野球阪神タイガースの藤波晋太郎(しんたろう)選手など同球団では3名の感染が確認されました。 またサッカーではビッセル神戸の酒井高徳選手が感染していることがわかっており、現在も治療を続けています。 イングランドの名門チェルシーで専属ドクターを務めるエヴァカルネイロ医師は「プロ選手は免疫低下になることが証明されており、それは血液検査、上気道感染症などの罹患率により実証されている。」と述べています。