上智大学でハラスメントが発覚
上智大学で発覚したアカハラとは
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上智大学で女子学生に対するアカハラが発覚
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アカハラは大学での地位を利用したハラスメント
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身を守るには一人で悩まないことが大切
教員が女子学生へアカハラやセクハラ
上智大学における女子学生に対するアカデミックハラスメント(アカハラ)は助産学専攻科の教員によって行われていました。この教員は女子学生の進路や評価に対して不適切な発言を行ったほかセクハラ発言も確認されました。 さらに学内の教材に関する不当な保険金請求に加担させたとの疑いも取り沙汰されています。 上智大学といえばカトリック教に通じ、「リベラル」「インターナショナル」といったイメージが強い大学です。しかしアカハラの事実によりそのイメージは崩れかけています。
学生からの申告で調査
上智大学でのアカハラが明らかになったのは女子学生からの申告がきっかけです。大学側が調査した結果2018年11月に助産学専攻科教員が「進路の強要」「不当な評価」にあたる発言が確認されました。 また大学側は調査結果を公表していませんが、教材の買い替えや修繕に関して学生が加入していた保険を利用するといった不正請求の嫌疑もかかっています。 上智大学では数年前にも教員に対するハラスメント問題が発覚しており、ハラスメント対策の甘さを指摘する声も少なくありません。
深刻なアカデミックハラスメント(アカハラ)
アカハラが行われていたのは上智大学だけではありません。京都大学や東京大学などの国立大学をはじめ全国各地の大学でその実態が報告されており、極めて深刻な事態だといえます。 アカハラが深刻なのは報復を恐れて申告しない被害者が多いことです。しかしアカハラがエスカレートするとPTSDを引き起こしてしまいます。アカハラの定義や被害者の実情を以下で解説します。
アカハラとは?
アカハラとはアカデミックハラスメントの略です。その名のとおり大学キャンパス内で行われる学内での地位を利用したハラスメント行為です。 具体的には「暴力や暴言」「不当な評価」といったハラスメント行為などをさし、エスカレートすると不登校や中退といった事態を引き起こしてしまいます。そのため各大学ではハラスメント相談窓口を設けるなどの対策がなされているところです。 アカハラ行為は一時期に比較すると大きく減少しているものの、依然として撲滅には至っていないのが現状であり早急な対策が求められています。
アカハラからPTSDになるケースも
アカハラからPTSD(心的外傷後ストレス障害)になるケースが急増しています。PTSDとはメンタル疾患の一つであり、外部から人間としての尊厳が損なわれるハラスメント行為がなされた場合に発症するものです。 具体的な症状としては不眠やトラウマによる回避行動などがあげられます。さらに症状が悪化すると記憶障害やひきこもりを引き起こします。 またPTSDは個々に症状が異なり長期化する傾向が強いことから、大学に復帰できないまま自主退学に追い込まれるケースも少なくありません。
アカハラの例
アカハラは「学ぶことへの妨害」「不当な評価」「進路の強要」「暴言や暴力」といったパターンに分類できます。つまり、どれか1つでもあてはまればアカハラの被害に遭っているといえます。 アカハラは「指導」と「ハラスメント」の境界線が判別しにくい側面があるのも事実です。以下でそれぞれのパターンにおけるアカハラの例を紹介します。
学ぶことへの妨害
アカハラの典型的なパターンが「学ぶことへの妨害」です。大学は勉強や研究を行う場ですから、これを取り上げると学生のメンタルは追い詰められます。 例えば研究テーマを与えなかったり、具体的な指導を行わない行為は明らかなアカハラです。研究や勉強に必要な教材や施設を使わせないといった行為もこれに該当します。 また学生が研究したいテーマがあるにもかかわらず、意図もなく他のテーマを強要することもアカハラです。つまり「学びたい」という気持ちを妨害する行為は全てアカハラだといえます。