東京の外出自粛で地方に帰る若者たち
1分でわかるニュースの要点
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小池都知事が週末の外出を自粛要請
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東京を離れて帰省する若者
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移動制限はかけた方がいいのか
小池百合子都知事がロックダウンの可能性を示唆
小池百合子東京都知事は、3/27(金)に新型コロナウィルスに関する対策本部を開き、今後、オーバーシュート(爆発的患者の急増)に対して重大な岐路に立っていると危機感を表明しました。 また、前例がないロックダウン(都市封鎖)の可能性を示唆し、そうならないための対処として3/28(土)と3/29(日)の週末にかけて外出を自粛するように呼びかけました。
地方への帰省を早める若者も
小池百合子東京都知事の会見を受け、地方への帰省を早める若者も増加しました。そのため、高速バスの発着所となる新宿のバスターミナルでは、夜行の高速バスに乗り込む若者の姿が多く見られました。 首都が封鎖されるロックダウンの可能性を見越しての対応ですが、先の見えない自粛に不安を感じる人が多いことが分かります。
このタイミングでの帰省は危険か?
日々状況が変わる中で、買い占めやデマの拡散など不安が増していますが、このタイミングでの帰省は逆に危険なのではないかという声も上がっています。 どのような点に注意しなければいけないのでしょうか。
無症状状態の人が移動することによる危険性
新型コロナウィルスは、陽性反応が出た人の中には無症状、つまり自覚症状がない人の事例も報告されています。 症状がないまま普段と変わらない生活を送ることで感染源となってしまう可能性があり、バスのような長距離の移動では感染リスクも高まってしまうためです。 不特定多数の人が乗り合わせて移動することを考えるとリスクが高いと言えるのではないでしょうか。
中国やイタリアは人の移動で感染が拡大
中国では武漢市から中国全土に感染が拡大したことから、1/23に武漢市を封鎖し感染拡大の措置を行いました。 同時期のイタリアは、1/30クルーズ船内にいた乗客の陽性を確認し、直ちに中国とイタリアの経路を遮断します。 しかしそれ以降もイタリアでは感染者が増加しました。この要因のひとつに、人の移動が感染に大きく関わっているのではないかと問題視されました。
外出自粛のみでなく移動制限もかけた方が良いのか?
イタリアでは、感染者ゼロから爆発的に感染が拡大したことから、3/9に法令を定めイタリア全土における移動や行動を制限します。 さらに3/11にはレストランなどの店舗を締めるという内容の強化を図りました。日本では外出自粛要請が出され、帰省する動きもある中、イタリアのように移動制限をかけるべきなのでしょうか。
世界各国では移動制限を実施
世界各国では、イタリアのように移動制限を設ける国も増えています。自粛要請では歯止めが効かないため違反したものには反則金や罰金を科すなど厳しい罰則が設けられています。 いずれも不要不急の外出は禁止としつつも、罰則を設けているため事実上の外出禁止となります。また、水際対策として入国制限や渡航制限など国内外への渡航を禁止する動きも出てきています。