暖冬がもたらした日本経済への影響。景気悪化の後押しとなるのか？

暖冬により積雪量が減少すれば、雪解け水の量も減少します。雪解け水は川に流れ、これをダムに貯めます。これが農業や生活用水になりますが、雪解け水が減るとダムに貯まる水の量が減少します。 これにより農作物が育ちすぎる、または育たない、といったことが起こります。農作物が育ちすぎるのは一見メリットにも思えますが、出荷のタイミングとずれてしまうというデメリットがあります。

アパレル業界では、冬シーズンがもっとも収益が大きいとされています。 暖冬になると厚手の冬服が売れなくなるので、アパレル業界にとってもっとも高価な衣類を販売する機会が奪われることになります。 また急な暖冬だと在庫はすでに用意してしまっているので、売れない在庫を抱えることになり損失が大きくなってしまいます。

気象庁は暖冬の理由をインド洋西部を中心に海面水温が上がっていることが原因と公式に発表しています。 仕組みとしては、海面水温が高くなった結果大気の流れが活発になり、一方でインドネシア付近では大気の流れが活発ではありませんでした。 これにより南から暖かい空気が流れ込み、日本付近で偏西風が北に蛇行しました。最終的にシベリアから南下して雪を降らせる寒気の張り出しが弱くなりました。

暖冬により日本経済に負の影響を及ぼしていますが、さらに今大問題になっている新型コロナウイルスも当然日本経済に大ダメージを与えています。 暖冬の影響と新型コロナウイルスの影響が相まって、より一層景気悪化への道を辿っています。 とはいえ冬はもう終わったので、今後影響が気になるのはやはり新型コロナウイルスの方でしょう。 感染が拡大すれば、より一層日本経済にダメージを与えると予測されます。