タックスヘイブンを利用したみずほ銀行の申告漏れが問題に。タックスヘイブンへの理解を深める。

タックスヘイブンを主に利用しているのは政治家や企業や資産家といった、多くの世界の富裕層です。彼らがタックスヘイブンを利用するのは租税回避のためです。 かといってタックスヘイブンのすべてが悪いというわけではなく、法律上も問題はありません。しかし税の流出が止まらないということで問題になっています。また本国からの取り締まりが困難であり、悪質に利用されることもあります。 一方で今や企業の競争力を維持するためには、タックスヘイブンが必要不可欠だという理論もあるようです。

タックスヘイブンと一口にいってもその税率などは国によって違っています。もちろん税率だけでなく企業に対する規制なども少しずつ違っています。法人税の減免措置をして雇用の増加を望むところもあれば、富裕層に対する税優遇制度の手厚い地域もあります。 ここでは代表的なタックスヘイブンがどこにあるのかをご紹介します。

タックスヘイブンと知られている代表的な国の中には、パナマ文書で世間を騒がせたパナマ共和国も入っています。 パナマ共和国ではタックスヘイブンによって設立された企業だけではなく、タックスヘイブンを利用して租税回避を行うことを後押しするような弁護士事務所までありました。 しかしパナマ文書の流出により、ペーパーカンパニーなどの存在が明らかになりました。当時のパナマ大統領は透明性向上のため国内外の専門家による独立委員会を設立し、実態調査に乗り出すことになりました。

タックスヘイブンで有名な地域の中に、英領であるケイマン諸島も含まれています。ケイマン諸島の法人税率は0％であるために多くの企業が法人を設立しています。 ケイマン諸島はカリブ海の観光産業で成り立っている島ですが、一方で外国企業や資産家などが税金を回避するために利用することでも知られています。 ケイマン諸島はあえて法人税をゼロにすることで他国の企業や富裕層を誘致し、雇用を生み出すことに成功しています。