もくじ
イギリスで12月に総選挙
ニュースの要点
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イギリスの下院で12月に解散総選挙を行うことが可決された
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解散総選挙の焦点はEU離脱
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解散総選挙実施にともなってEU離脱期限が2020年1月末に延期された
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イギリス議会はEU離脱に関する採決を先送りに。ジョンソン首相はEU10月離脱を断念イギリス議会がEU(ヨーロッパ連合)と一度は合意した離脱について、承認を先送りにすることを発表しました。下院で離脱協定案の承認採決をしない案が322対306の僅差で可決したのです。またイギリスのボリス・ジョンソン首相は離脱延期の交渉をしたことに対して否定をしています。
アメリカ・トランプ大統領が対EUに報復関税。エアバス社を巡る問題10月18日、日本時間の午後1時すぎに米国ドナルド・トランプ大統領がEUへの報復関税を発動しました。報復関税の理由としてはヨーロッパの航空機「エアバス」に対しての不当な補助金が原因です。課税対象は航空機や工業製品などで、農産品には最大25%の課税が上乗せされました。
12月12日に投開票を行う総選挙の実施法案が可決
10月29日、イギリス議会下院(日本の衆議院に相当)はボリス・ジョンソン現首相の提案で、解散総選挙の前倒しを賛成多数で決定しました。選挙は12月12日に実施されます。 ジョンソン現首相は以前から解散総選挙を提案していました。10月28日の解散総選挙の動議は野党議員の棄権で否決されていましたが、29日には一転して最大野党の労働党が支持に回ったことで可決されました。
焦点はEU離脱
解散総選挙の焦点はイギリスのEU離脱に絞られており、12月12日の選挙に結果によって、EUを離脱するか残留するかの大勢が決まるものと見られています。 保守党のジョンソン現首相はEU離脱の実現を掲げていますが、最大野党の労働党のジェレミー・コービン党首はEU離脱の是非を問う再度の国民投票を目指しています。 選挙は主にジョンソン現首相とコービン労働党党首の争いとなりそうですが、他にEU離脱派のブレグジット党やEU残留派の自由民主党の存在もあり、結果の予想は困難です。
イギリスのEU離脱(ブレグジット)
BREXIT(画像:pixaboy)
イギリスは2016年の国民投票でEUからの離脱を決定しました。しかし議会内で離脱に関わる条件が一向に定まらず、EU離脱の延期を繰り返して現在に至ります。 「ブレグジット(Brexit)」とは、イギリスを意味する形容詞「British」と退出を意味する単語「Exit」が組み合わされた混成語です。