グランドプリンセス号でも新型コロナウイルスの感染が確認
1分でわかるニュースの要点
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グランドプリンセス号で新型コロナ感染が確認された
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感染は乗員乗客合わせて現在21名
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閉鎖環境で新型コロナの集団感染が発生している
グランドプリンセス号
グランドプリンセス号は、新型コロナウイルスで騒動となったダイヤモンドプリンセス号の姉妹船で、同じように感染拡大が問題となっています。21名の感染が確認され、今後は乗員乗客全員を対象とした検疫が実施される予定です。
乗員乗客合わせて約3500人が乗船
グランドプリンセス号は、アメリカのクルーズ船会社プリンセスクルーズが所有する客船です。乗客は約2400人、乗員約1100人、合計約3500人が乗船しています。 グランドプリンセス号は2月11日から21日までの間、サンフランシスコを出発してメキシコに向かい、サンフランシスコに戻ってくる船旅を行いました。 その後、ハワイ行きのコースで再度出発したのですが、このクルーズの復路で新型コロナウイルスの感染が発覚しました。
21人が感染
グランドプリンセス号では新型コロナウイルスの症状が確認されてから、まず46人を対象とした検査を行いました。そしてその中から乗客2人、乗員19人、合計21人の陽性反応が確認されました。 感染が最初に確認されたのは、カリフォルニア州在住の乗客2人でした。この2人は2月11日から21日に行われた、サンフランシスコ・メキシコ間クルーズに乗船していました。 また今回感染の発覚したハワイへのクルーズに参加せず、下船していた乗客の中にも新柄コロナウイルス感染者が多数いたとのことです。
検疫が行われるとのこと
感染の発覚したグランドプリンセス号は、サンフランシスコへの入港が拒否されたことから、サンフランシスコ沖80キロの地点に停泊しています。 マイクペンス副大統領はグランドプリンセス号を、週内に非商用ドックに入れた上で、乗員乗客約3500人全員の検疫を行うと発表しました。 日本政府はダイヤモンドプリンセスの検疫を通して得たノウハウを、グランドプリンセス検疫で役立つとして、アメリカ政府に提供しています。
クルーズの参加者で感染が確認されたうちの一人が死亡
グランドプリンセス号の感染者は、3月8日の時点で21人が確認されています。 感染が最初に確認されたカリフォルニア州在住の乗客2人のうち、71歳の男性は新型コロナウイルスの症状が元で3月4日に死亡しました。 もう1人の乗客は重症とのことですが、詳しい状況はわかっていません。
グランド・プリンセス側の乗客への対応
アメリカ政府はグランドプリンセス号の乗客に対して、下船対応することを決定しました。下船後は乗客を2週間程度隔離して、健康状態の経過を観察するとのことです。 下船作業は9日から開始される予定となっています。また乗員については船内で検疫が行われるようです。 グランドプリンセス号を運行するプリンセスクルーズは、3月7日からハワイへのクルーズを予定していましたが、こちらはすでに取り消されています。利用客へは早い戻しや、クルーズ料金相当のクレジットが付与などで対応する予定です。
クルーズ船やライブハウスなどで集団感染が頻繁に確認される
新型コロナウイルスの感染拡大は、現在世界的な問題となっています。新型コロナウイルスはクルーズ船やライブハウスなど、密閉空間に人口が集中するような場所で、特に感染が相次いで確認されています。 これは新型コロナウイルスが飛沫感染、接触感染によって広まる特性のため、クルーズ船やライブハウスなどでクラスター(小規模集団感染)が連鎖してしまうためです。 新型コロナウイルスは人口密度が高ければ高いほど感染しやすいため、都市部以外でも密閉した閉所に行く際には注意が必要となります。
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