新型コロナウイルスで居場所がなくなるネットカフェ難民
1分で分かるニュースの要点
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ネットカフェも営業自粛要請の対象となっている
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休業すればネットカフェ難民の寝泊まり場所が無くなる
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各自治体はネットカフェ難民の居場所確保が急務となる
東京都の休業要請はネットカフェも対象に
7日に発令された緊急事態宣言を受け、東京都は休業要請の対象とする施設を発表しました。ナイトクラブやバー、カラオケボックスなどと同じように、ネットカフェも休業要請対象となっています。 しかしネットカフェが休業すると、住居が無いためネットカフェで寝泊まりをする、いわゆる「ネットカフェ難民」の居場所がなくなってしまうとの問題点が指摘されています。
ネットカフェ難民に配慮し営業を続けるところも
営業を続ければ、新型コロナウイルス感染拡大の危険があるため、一部の店は今後の対応を決めかねています。 今回の休業要請はあくまでも「要請」であり、強制力もなければ罰則もありません。そのため、ネットカフェ難民に配慮して営業を続けている店もあります。ネットカフェ難民も現在利用している店の今後の対応が気になるものと考えられます。
一度感染者を出した場合クラスター化する恐れ
政府や自治体は連日、3密を避けるように呼びかけていますが、ネットカフェ内は完全な個室になっていないため、一度感染者が出れば一気に感染が拡大する危険があると言えます。また店内にある漫画や雑誌を通じて感染が広がる可能性も考えられます。 もしネットカフェ難民ではない利用客に感染すれば菌は店外にも広がるので、感染拡大を防げません。
敷居はあるものの完全な個室ではないネットカフェ
ネットカフェの個室は一部屋ごとに仕切り板で区切られていますが、天井にスペースがあるので完全な個室ではありません。利用する際は、隣の個室から物音や声が聞こえますので、利用者同士の距離が近めです。 したがってネットカフェでは、政府が感染予防のために呼びかけている3密(密閉空間、密集場所、密接場面)が避けられません。
漫画などを通じて菌が広がる可能性も
3密が避けられないネットカフェは、新型コロナウイルスに感染しやすい場所だと考えられます。特に漫画や雑誌などを扱う店なので、それらを通じて菌が広がる可能性もあります。しかし店内にある数多くの漫画や雑誌全てを消毒するのは極めて困難です。 ネットカフェ難民の中で感染者が出れば、感染が拡大してクラスター化する危険があります。
1日4000人程度いるとされるネットカフェ難民
東京都には1日4000人程のネットカフェ難民がいるとされています。彼らの居場所確保の為に、都はビジネスホテル100室を確保して対応しました。 しかしそれだけでは居場所の確保は十分とは言えません。小池都知事は、今後足りない分は予算措置を高めて検討するとしましたが、先行きが不透明です。
東京都はビジネスホテルを借り対応へ
東京都はネットカフェ難民が利用できるようにビジネスホテル100室を確保したと発表しました。 都の担当者は「居場所を確保したので有効的に活用していただき、今後の生活の再建に役立ててほしい」とコメントしています。 また、神奈川県も同様の対応をしており、武道館を開放して利用者へ物資の提供などをする予定です。