三宅雪子元衆院議員が遺体で発見された
三宅雪子死亡の真相とは
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三宅雪子元衆議院議員が年末から消息不明に・東京湾付近で遺体となって発見される
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三宅雪子はリベラル派の元衆議院議員・福祉政策の改善や脱原発を訴え続けた
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悲しい事故が続いた2020年の年始・退職代行が人気のストレス社会
三宅雪子元衆院議員の死亡の真相
(画像:Unsplash)
三宅雪子氏をよく知る知人は、年末に会った時には元気な様子だったと語っています。しかし、30日ごろから連絡が取れない状況になり、2日に東京湾の海岸に浮いているのが発見されました。 同氏は様々なトラブルを抱えていたといわれています。その死亡の原因に迫ります。
年末ごろから連絡が取れなくなる
三宅雪子氏は年末の30日に自宅を出たまま連絡が取れない状態となり、家族が警視庁に捜索願いを出していました。 翌日の31日未明に、東京都港区の芝浦埠頭(ふとう)付近で三宅雪子氏の所持品が発見され、東京湾付近で海面に浮いている三宅雪子氏の水死体が発見されました。 鞄には自殺をほのめかすような遺書が残されていたといいます。周囲では最近精神的に不安定な状態だったという話もあり、警視庁は入水自殺をした可能性が高いとしています。
警視庁は自殺とみて捜査
警視庁東京湾岸署は、三宅雪子氏の家族からの連絡で、同氏が失踪したとみて昨年30日から非公開で捜索していました。 警視庁東京湾岸署は、当時の状況などから入水自殺とみて捜査を進めています。芝浦埠頭付近に置かれていた三宅雪子氏のものと思われる鞄には、自殺をほのめかす遺書のようなものも入っていました。 三宅雪子氏をよく知る知人は「12月に会った時は元気だった。自殺するとは信じられない」と、自殺の可能性を疑問視しています。
三宅雪子元衆院議員は様々なトラブルを抱えていた
三宅雪子元衆議院議員は自身でADHD(発達障害)と適応障害であることを公表していました。そのためか、周囲とのコミュニケーションがうまくいかないことも多く、トラブルになったケースもあったようです。 三宅雪子元衆議院議員は選挙スタッフからストーカー行為を受けていると刑事告訴しますが、逆に民事訴訟を起こされるなどトラブルとなりました。 また、衆議院議員を務めていた時期には委員会採決の際に転倒して負傷し、翌日国会に車いすと松葉杖で現れ、SNSなどで「わざとらしい」などと批判されました。
12/30の死を意識する内容のツイート
三宅雪子氏はツイッターで積極的に自身の意見を発信しており、フォロワー数も6万2千人を超ええる人気でした。 12月30日には感傷的なツイートをいくつかあげており、オフコースの名曲「さよなら」の動画や「死ぬまでにしたい10のこと」、また過去の恋愛を想起するようなものもつぶやいていました。 最後のツイートは昭和天皇について書かれた本に触れ、父親のことが紹介されているともつぶやいています。三宅雪子氏の父親は長く外交官として活躍し、政界との繋がりも深かったといいます。
三宅雪子元衆院議員とは
(画像:Unsplash)
三宅雪子氏は、2009年7月に父親と親交が深かった小沢一郎氏の出馬要請で群馬4区から立候補し、福田赳夫元総理と議席を争いましたが落選します。しかし、比例で復活当選し「小沢ガールズ」として政界入りします。 三宅雪子氏の政策や思想、数々のトラブルについて見ていきます。
政策や思想
三宅雪子氏は、日本の所謂リベラル思想の政治家として活躍し、民主党で当選後は現在のれいわ新撰組党首の山本太郎氏と共に行動しました。 障害を持った弟がいたこともあり福祉制度に力を注ぎ、SNSなどでも積極的に自身の福祉政策を発信していました。 また、TPP(環太平洋連携協定)が日本の農業を破壊すると訴えたほか、ACTA(偽造品やインターネットの監視等)が言論の自由を阻害するものだとして反対しました。脱原発運動にも精力的に参加しています。
小沢ガールズ
三宅雪子氏はかつて「小沢ガールズ」の一員でした。第45回衆議院議員総選挙で小沢一郎氏が女性を前面に押し出した選挙戦略で当選を果たしたことで有名です。 小沢一郎氏は、自民党の大物議員の地盤に次々と女性候補をたて、三宅雪子氏も福田赳夫元総理の地盤である群馬4区から出馬しました。落選はしたものの比例で復活当選を果たしています。 小沢ガールズは20代の女性候補が中心で、三宅雪子氏は23歳でした。同時に小沢ガールズとして出馬したのは山尾志桜里氏、田中恵美子氏など約10名の殆どが当選しました。
転倒事故
三宅雪子氏のトラブルで最も注目されたのは、国家公務員法改正案を可決した2010年5月12日に起きた転倒事故です。 膝を強打する重傷を負ったとして、翌日は車いすと松葉をついて登院し周囲を驚かせました。しかし、テレビやインターネットの動画では自ら転ぶような不自然な様子が映し出されました。 採決の投票の際には同僚議員に支えられ、カメラの前で苦痛の表情を見せたことから、インターネットのSNSを中心に「わざとらしい」などと批判されました。
1/6の退職代行の予約が殺到
三宅雪子氏の事故で見るように、新年を迎えて不安を感じ精神的に不安定になる人も少なくないようです。多くの人が仕事始めの1月6日ですが、会社を辞めたい、仕事が辛いという人にとっては嫌な1年の始まりの日です。 そして、思い切って会社を辞めようと決めても、上司や社長が怖くてなかなか言い出せないという人も多いようです。 そんな人のために「退職代行」という退職手続きを代行してくれるサービスが人気を集め、6日の予約が殺到しています。
1/6に新宿の歩道橋で首吊り自殺が発生
三宅雪子氏の自殺の悲しみが癒えないなか、6日のJR新宿駅南口近くの歩道橋で首つり自殺が発生しました。死亡した男性は30代と見られ、柱にマフラーを結んで飛び降りました。 歩道橋の周囲には多くの人が行きかっており、警視庁新宿署へ110番通報をしましたが、男性は心肺停止状態になっており、搬送先の病院で死亡が確認されました。 退職代行の予約が殺到しているように、これからの生活に不安を感じながらも自分の中で悩みを抱えている人が多いのかもしれません。
人々が様々な思いを馳せ決断をする2020年の年始
三宅雪子氏の死が自殺だったのかは未だ解明されていません。ただ、同氏が様々なストレスを抱えていたことは間違いありません。 三宅雪子氏は生前、インターネットのSNSやブログなどで自身の意見を隠さずに発信していたこともあり、意見の交わらない人からの誹謗中傷も多かったようです。 現代社会は、リアルの世界でもネットでもストレスを受けることを象徴するような悲しい事件でした。