安倍政権のIR汚職、桜を見る会に加え河井議員や杉田議員による不祥事が。野党からの追及が激化。

安倍政権の不祥事が相次ぐ

安倍政権の不祥事とは

在任期間最長の安倍政権で相次ぐ不祥事
IR汚職と桜を見る会に議員の公選法違反
世論は厳しいが支持率は横ばい

下地幹郎衆議院議員が500ドットコムからの100万円の受領を認めた。最大級の収賄事件へと発展の予感。2019年12月、カジノを含む統合型リゾート施設（IR）の汚職事件で、秋元司衆議院議員が中国企業「500ドットコム」からの収賄容疑で逮捕されました。秋元司衆議院議員と同じく、収賄の疑われていた下地幹郎衆議院議員は元顧問から100万円を受け取っていたことを認めて、所属政党の日本維新の会に離党届を提出しました。この事件に関連して、下地幹郎衆議院議員を含めて多数の議員の関与が取り沙汰されています。

安倍政権の不祥事が目立つ

歴代最長となった安倍政権で不祥事が相次いで発生しました。IR汚職や桜を見る会問題に続いて発覚したのが河井克行前法務大臣夫妻の選挙違反疑惑や杉田水脈議員の暴言問題です。野党とマスコミが追及する安倍政権の不祥事に法的な問題はあるのでしょうか？

IR誘致に関連して自民党議員が収賄の疑いで逮捕

自民党に所属していた現職衆議院議員の秋元司容疑者がIR参入を目指す中国企業「500ドットコム」から現金300万円などを収賄した疑いで東京地検特捜部に逮捕されたのは2019年12月25日です。 IRはカジノを含む統合型リゾートのことで、秋元司容疑者はIR担当の内閣府副大臣だった2017年12月に中国を訪問していました。同じく自民党や日本維新の会に所属する議員が中国企業から金品を受け取った疑いが発覚したものの、安倍政権はIRを成長戦略とする位置付けを見直していません。

桜を見る会の安倍首相の私物化問題

2019年11月8日の参議院予算委員会で日本共産党の田村智子議員が質問したことで桜を見る会問題が発覚しました。桜を見る会は歴代自民党政権と民主党鳩山由紀夫政権でも実施されましたが、問題は参加者が安倍政権で急増し、安倍晋三首相の後援会会員が多く招かれたことです。税金を使って安倍晋三首相の選挙区に住む人を接待することは公職選挙法が禁じる利益供与で、安倍晋三後援会が実施した前夜祭は収支報告書に未記載なら政治資金規正法違反の可能性があります。

河井案里議員の公職選挙法違反の疑い

自民党の河井案里議員は2019年7月の参議院選挙中に公職選挙法が定める1日1万5,000円の上限を超える3万円の報酬を13人のウグイス嬢に支払った疑いがあります。 10月31日に週刊文春が疑惑を報じて夫の河井克行法務大臣が辞任し、2020年1月15日には広島地方検察庁が河井夫妻の事務所を家宅捜査しました。河井案里議員の公職選挙法違反が有罪なら3年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科され、事務所関係者か親族が有罪でも連座制により河井案里議員の当選は無効になります。

杉田水脈氏の過激なヤジ問題

2020年1月22日の衆議院代表質問で国民民主党の玉木雄一郎代表が選択的夫婦別姓の導入を提案すると、自民党議員の席から「だったら結婚しなくていい。」とヤジが飛びました。野党は発言者を特定し謝罪と撤回させるように衆議院議長に申し入れしていますが、杉田水脈氏は謝罪せずマスコミの取材にも応じていません。ヤジに違法性はないものの2017年の内閣府世論調査では選択的夫婦別姓への反対が29.3%に対し賛成は42.5%に上り、杉田水脈氏のヤジは不適切といわざるを得ません。

安倍政権に対する世論

安倍政権に対する国民世論は厳しく、時事通信の2020年1月世論調査では79.1%が「桜を見る会についての安倍晋三首相の説明は納得できない」と答えました。その一方で同月のNHK世論調査では安倍政権の支持率は前月比1ポイント減の44%に対し不支持率は1ポイント増の38%と横ばいです。自民党内で政局が起きず「ポスト安倍」のイメージがないことに加え、野党の政権構想が見えにくく「他よりは安倍政権が良い」という消極的支持につながっていると見られます。

国会では野党からの追及に追われる

2020年1月20日に通常国会が開会し安倍政権は野党の激しい追及を受けています。立憲民主党の枝野幸男代表と日本共産党の志位和夫委員長は代表質問で安倍晋三首相に内閣総辞職を迫りました。国会では不祥事ではなく少子高齢化問題や外交問題も議論すべきですが、安倍晋三首相はじめ政府与党が明快な説明を行わなければ疑惑は晴れません。与党はもちろん野党も疑惑追及に加え政策提言を行っています。安倍政権の不祥事が解明され活発な政策議論が行われてほしいものです。

桜を見る会の中止を安倍首相が決定。野党による激しい追及は免れられぬか政府が来年度の開催を中止したと複数メディアが報じました。政府は来年度の予算を増額していましたが、突然の中止に様々な憶測が流れています。桜を見る会の参加者は実質与党議員の推薦で決められるため、招待客を決める段階で総理の意向が強く働き、私物化しているのではいう疑惑です。

秋元司衆議院議が中国企業の500ドットコムからの収賄の容疑で逮捕。IR誘致に及ぼす影響は？12月19日、東京地検特捜部が自民党の秋元司（あきもとつかさ）衆議院議員の議員会館と地元事務所の家宅捜査を行いました。日本での総合型リゾート（IR事業）の進出に意欲を示していた中国企業が、不正に多額の現金を日本に持ち込んだ外為法違反の疑いであるとして捜査を受けています。秋元司衆議院議員（秋元議員）はこの企業と関係が深く、東京地検特捜部から任意で事情聴取を受けていました。